国内

フリーランス悲鳴「所得補償を」 新型肺炎でイベント自粛も制度対象外

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴うイベント自粛や一斉休校のしわ寄せがフリーランスに広がっている。仕事がキャンセルされても休業手当はなく、新設される休職者への所得補償もフリーは対象外だ。法律上は自営扱いのため働く人を保護する国の制度から抜け落ちており「雇われている人と同様に補償してほしい」との声が上がった。

 東京都でフリーのコンサルタントとして働く40代の男性は、3月に予定していた企業セミナーが4~5本中止となり収入が減った。発注主との間でキャンセル料の規定をほとんど決めておらず「今回のような事態では公的な補償があってもいいのではないか」と話す。

 日本ベリーダンス連盟代表理事のイズミさんによると、ダンス教室などでの授業が中止になり「無収入になった」との相談が相次いでいる。ショーを中止し、ダンサー側が会場にキャンセル料を30万円払ったケースも。イズミさんは「政府の指示に従うと損失をかぶらなければならないのが現状だ」と対応策を求める。

 「私も登壇予定だったイベントが中止になった」と話すのは、フリーランス協会の平田麻莉代表理事。「発注主は一方的に中止にせず、フリーと話し合ってほしい。国が雇用されている人に所得補償するなら、公平性の観点からフリーにも求めたい」としている。

 厚生労働省は、独自の有給休暇を設けて働く保護者に取得させた企業に助成金を支給することを決めた。企業に正規、非正規を問わず収入を全額補償してもらうが、雇われる人が対象でフリーは含まれない。菅義偉官房長官は記者会見で、フリーを含む事業者に緊急貸し付けなど資金繰り支援を行う考えを示した。

 しかし、日本マスコミ文化情報労組会議フリーランス連絡会の北健一さんは「新型肺炎がいつ終息するか分からず、安易に資金を借りられないとの声が多い」と指摘。「所得補償や休業手当のような給付型の支援が必要だ」と話す。同会議は近く政府に要望することを検討している。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus