海外情勢

米欧で新型コロナ治験開始 承認済み治療薬を400人に投与

 フランスの製薬大手サノフィと米同業リジェネロン・ファーマシューティカルズは16日、重度の新型コロナウイルス感染症(COVID19)で入院中の患者に、成人向けの関節リウマチ治療薬として既に承認されている「ケブザラ」を投与する臨床試験プログラムを開始したと発表した。

 両社は最大400人の患者を対象に第2、第3相試験を開始する。ケブザラは「インターロイキン6(IL-6)」受容体に対するヒト型モノクローナル抗体。

 米国での治験を主導するリジェネロンは国内の感染拡大の中心地の一つであるニューヨークの医療施設を皮切りに16の拠点で直ちに登録を開始する。サノフィはイタリアなど感染者が多い国・地域を含め米国外で数週間以内に予定される治験を率いる。

 両社の発表によると、ケブザラが標的としているIL-6経路は新型コロナの重症患者の肺に過活動炎症反応が生じる際に一定の役割を果たしている可能性がある。

 両社はまずケブザラが患者の発熱や酸素補給の必要性にどう影響するかを評価する。また死亡率の低下に加え人工呼吸器や酸素補給、入院の必要性の低減など、より長期的な結果の改善も検証する。

 リジェネロン共同創業者のジョージ・D・ヤンコポロス社長によると、新型コロナの重症患者についてIL-6阻害の効果を検証する米国での比較対照試験の開始は両社が初めて。16日のパリ株式市場でサノフィの株価は4.4%高で終了。リジェネロンはニューヨーク市場で一時4.1%上昇した。(ブルームバーグ Riley Griffin)

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