海外情勢

5G競争はファーウェイ先行 中国、米国から主導権奪えるか

 中国が1700億ドル(約18兆3200億円)を投じて進める第5世代移動通信規格(5G)のネットワーク構築で、華為技術(ファーウェイ)が圧倒的な勝ち組として浮上しつつある。

 中国にとって5G事業はテクノロジーをめぐる主導権を米国から奪い、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた経済を立て直すための政策の一環だ。

 ファーウェイは今年に入り、中国の携帯電話サービス最大手、中国移動(チャイナモバイル)から284億元(約4300億円)相当の5G機器を受注。スウェーデンのエリクソンや中国の中興通訊(ZTE)など競合を退け、同期間に中国移動が結んだ5G契約の半分以上を獲得した。ブルームバーグ・ニュースが調達データを分析した。

 トランプ米政権がファーウェイをブラックリストに昨年掲載したにもかかわらず、同社は国内市場の恩恵にあずかり、独自の通信技術を積み上げていることが見て取れる。

 中国は5Gで世界をリードしようと何年にもわたり取り組んできたが、新型コロナで国内経済が数十年ぶりのマイナス成長に陥ったことで、5G展開は緊急性を増した。習近平国家主席は3月の会合で、景気再浮揚に向けた5Gテクノロジーの重要性に言及。その数週間後、中国の通信当局は5G対象エリア拡大を急ぐため「あらゆる努力」をすると表明した。

 ユーラシア・グループで世界のテクノロジー政策を担当するポール・トリオロ氏は、「通信網構築や端末といったメトリクスに焦点を絞ると、アリババやテンセント(騰訊)、百度(バイドゥ)といった革新的な中国企業と数多くの新たなテクノロジー関連ユニコーン企業が、新しいアプリケーションを構築し活用することのできる場が5Gであるという事実を見落とす」と指摘。「中国政府は5Gに加え、こうしたレースで中国企業がリードすることを望んでいる」と話した。(ブルームバーグ Colum Murphy、Yuan Gao)

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