海外情勢

異例の新型コロナ緩和対策奏功 国民に責任行動を促したスウェーデン (1/2ページ)

 新型コロナウイルスとの闘いでスウェーデンは異例の対策を取っているが、その独自路線が功を奏し始めているようだ。

 学校やジム閉鎖せず

 他国に比べて緩和的な新型コロナ対策を指揮する同国の疫学者アンダース・テグネル氏は、スウェーデン通信(TT)に対し、最新の感染率や死亡率からは、状況が安定化し始めたことが見て取れると述べた。

 同国は新型コロナの感染が広がる中でも学校やジム、カフェやレストランを閉鎖せず、代わりに政府が国民に責任ある行動を呼び掛け、他の人と一定の距離を保つ「ソーシャルディスタンス」に関する指針に従うよう求めた。

 ロックダウン(都市封鎖)などの厳しい措置や「スウェーデン方式」の中で、どの戦略が最終的に新型コロナ対策として最も効果的となるのかは分からず、同国の専門家も結論を出すのは時期尚早だと述べる。ただ、ロックダウンに伴う経済的打撃が甚大となる中、スウェーデンの取り組みには世界中から強い関心が寄せられている。

 19日時点で同国の新型コロナ関連の死者数は1540人と、前日から29人増えた。この数字は北欧諸国の中ではかなり多いものの、イタリアやスペイン、英国と比べると絶対的にも相対的にも大幅に少ない。

 同国自動車大手ボルボ・カーのサムエルソン最高経営責任者(CEO)は電話インタビューで「バランスを取るのが難しい問題だが、スウェーデンが取っている各種措置に全幅の信頼を置いている」と述べた。

 欧州全体で生産停止を余儀なくされ、スウェーデンで従業員約2万人を一時帰休にしたが、同国内の工場については再開すると発表した。サムエルソン氏は「われわれの措置は個人個人が責任を持つことに基づいており、それはスウェーデン方式の重要な部分でもある」と語った。

 HSBCグローバル・リサーチのエコノミスト、ジェームズ・ポメロイ氏は「ロックダウンを渋るスウェーデンの姿勢は最終的には無分別と判断されるかもしれないが、差し当たり、感染曲線が間もなく平坦(へいたん)化するのであれば、経済は回復に向けて相対的に好位置にいる可能性がある」と述べた。

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