海外情勢

中国がカタール向けLNG船で攻勢 最高額3000億円で受注、日本さらに厳しく

 中国が造船分野で攻勢を強めている。大手の「中国船舶集団」がこのほど、カタール国営石油から液化天然ガス(LNG)運搬船を過去最高額という200億元(約3020億円)で受注した。先行する韓国を追い上げる構えで、受注減に悩む日本には一層の圧力となりそうだ。

 新華社によると、中国船舶は4月に契約を結んだ。積載能力が17万4000立方メートルの大型船で、上海のグループ会社が製造する。新華社は「世界トップの性能。激しい国際競争を勝ち取った」と伝えた。

 中国船舶は昨年に国有大手2社が合併して誕生した巨大グループで、世界シェアの2割を握るとされる。

 カタールはLNG輸出大国。近年はオーストラリアの台頭に危機感を強め、生産増強に動いている。中国としては、主導する巨大経済圏構想「一帯一路」の一環として中東との関係を深める狙いもありそうだ。

 LNG船はかつて日本が得意としてきたが、近年は韓国が強く、受注できていない。日本の造船業界関係者は「世界的に価格競争が激しく、消耗戦になっている。日本としては赤字覚悟で受注を取りにはいけない」と話す。

 業界全体では2008年のリーマン・ショック以降、造船不況が長引き、新規受注は不安定な状態が続いている。新型コロナウイルスの影響で貿易が縮小し、さらなる減速も懸念される。(北京 共同)

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