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自治体基金の1兆円取り崩し コロナ対策で42都道府県

 地方自治体の貯金に当たる「財政調整基金」に関し、42都道府県が新型コロナウイルス対策の事業費に充てるため2020年度補正予算で計1兆823億円を取り崩すことが、共同通信の調査で分かった。47都道府県の20年度末の基金残高は当初見込み(1兆5709億円)の約70%減となり、補正予算での積み増し分などを加味しても残高は5559億円に落ち込む見通しだ。

 各都道府県は自然災害や金融危機など緊急の出費に備え基金を積み立てている。だが新型コロナ感染拡大の影響で残高は急減しており、感染第2波、第3波の到来や自然災害の発生で財源確保に苦慮する可能性もある。

 47都道府県の補正予算は計6兆1076億円。このうちコロナ関連経費は98%に当たる計5兆9957億円で、都道府県当初予算総額の10%を超す異例の規模となった。各自治体は財政調整基金や国の臨時交付金を活用して、売り上げが減った中小企業の資金繰り支援(静岡)や医療機関への協力金給付(大分)、県内宿泊施設の利用料割引(福島)といった事業を実施する。

 コロナ対策での基金の取り崩し額が最も多いのは東京の8521億円で、休業協力金などに充てた。以下、大阪の781億円、神奈川の167億円、茨城の133億円と続いた。東京は20年度末の残高が当初見込みに比べ90%以上減少し、807億円となる見通し。

 秋田は81億円を取り崩し、20年度末の残高はゼロとなる見込み。県の担当者は「国の臨時交付金活用で捻出できた分を今後積み立てたい」と話している。多くの自治体で交付金活用やコロナ以外の事業を見直すなどして積み増しを検討するとみられる。

 調査は各都道府県が6月下旬ごろまでに編成した補正予算や公表済みの補正予算案、基金の取り崩し額などを集計した。

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