海外情勢

米ビザに怒る中国人留学生 新規定でネット授業のみなら出国必要

 米国の大学で毎年、何十万人もの中国人留学生が学んでいるが、今はその多くが米移民税関捜査局(ICE)が6日発表した新たなビザ(査証)発給規定に懸念を抱いている。

 新型コロナウイルス感染を防ぐため各大学がどのようにして社会的距離を保ちつつ、秋の新学期を始めるかを探っている。ハーバード大学や南カリフォルニア大学などはオンラインでのみ授業を行う計画だ。ICEの新規定によれば、こうした大学の外国人学生は米国を出国するか、通学を認める大学に移る必要がある。

 ICEによると、留学生がビザ発給を受けるか持ち続けるためには、通学して授業に出席する必要が生じる。どの国よりも多くの留学生を米国に送り込んでいる中国では、この新規定発表に怒りと不安が直ちに広がった。

 中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボ)」では7日正午までに、新規定に関連する投稿の視聴が約5500万回に達した。多くが怒りの矛先をトランプ米大統領に向け、大統領による最大の貢献は「中国人の愛国心を高め、米国への親近感と期待を消し去ったことだ」とのコメントもあった。

 米国では現在、37万人近い中国人留学生が学んでいるが、実際にどれくらいの留学生が米国を離れる必要があるかは不明。高等教育クロニクルは約1090校の計画をまとめているが、6日時点で今秋の授業をオンラインにするとの回答は9%にとどまり、60%は教室で授業を実施する方針。

 ペンシルベニア大学やカリフォルニア大学ロサンゼルス校を含む24%が、オンラインと通学を組み合わせて授業を行うとしている。

 ハーバード大のローレンス・バコウ学長はICEの新規定について、「複雑な問題に対する大まかで画一的なアプローチ」であり、外国人学生、特にオンラインプログラムの留学生にとっては米国を去るか大学を移るか以外に選択肢がほとんどないとのコメントを発表した。(ブルームバーグ Sharon Chen、Claire Che)

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