海外情勢

米共和党、大統領の望む給与減税になお疑念 小切手給付の利点訴え

 次の包括的経済対策案をまとめている米共和党は個人への直接給付と失業給付補助金の延長、新型コロナウイルス検査の追加予算についてはおおむね支持しているものの、トランプ大統領が望む給与税減税には疑念を表明している。

 共和党上院議員らは経済対策案をめぐる民主党との交渉に向け議論を進めているが、21日の時点で詳細は依然流動的だ。共和、民主両党とも来週末までの合意を目指すとしているものの、最終的な議会通過は8月にずれ込む可能性が高い。

 ムニューシン米財務長官は「来週末までに何らかの形で議会通過させるために必要な作業が多くある」と発言。「これがわれわれの目標だ。達成できるかどうかやってみよう」と語った。一方、マコネル共和党上院院内総務は次の包括的経済対策法案について、ホワイトハウスが望む2週間以内の議会通過を予想していないと述べた。ポリティコとのインタビューで語った。

 ムニューシン長官とメドウズ大統領首席補佐官は21日、経済対策案をめぐり共和党上院議員と協議した後、ペロシ下院議長のオフィスに足を運んで会談した。同案の規模をめぐっては共和党が約1兆ドル(約107兆円)、民主党が3兆5000億ドルと対立している。

 ジョン・スーン議員ら一部の共和党上院議員は、メディケア(高齢者・障害者向け医療保険)や社会保障の財源となっている給与税の減税については引き続き懐疑的だ。スーン議員は、個人への小切手給付と給与減税を比べた場合、小切手給付の方が経済に直接利益をもたらすことは明確だと主張した。

 ムニューシン長官は議会指導部との協議終了後、記者団に対し、「生産的な協議ができた」と発言。ただ、給与減税が経済対策案に盛り込まれるかどうかについてはコメントを控え、トランプ大統領に今晩報告すると述べた。メドウズ氏は記者団に、民主党指導部との協議はまだ始まったばかりだとしながらも、「現時点ではかなり大きな隔たりがある」と語った。

 一方、ムニューシン長官らとの協議後にペロシ議長は記者会見し、経済対策案の規模1兆ドルは十分な額に程遠いと述べた。会見に同席したシューマー民主党上院院内総務は、トランプ大統領の医療分野での対応は大失敗だと指摘した。

 ジョン・ケネディ上院議員(共和)は、共和党議員とムニューシン長官、メドウズ氏が多くのことを話し合ったが、「いかなる点についても結論に達していない」と述べた。(ブルームバーグ Daniel Flatley、Laura Litvan)

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