海外情勢

ユーロ圏が米を上回る成長 コロナ対応の違いが差を生む

 新型コロナウイルス危機からの景気回復で、ユーロ圏経済は米国よりも力強い足取りをたどるとみられる。ウイルス対応の違いが差を生む格好だ。

 米国は感染拡大の封じ込めに失敗し、景気回復にブレーキがかかっている。一方、欧州では米国同様の感染者急増を招くことなく、ホットスポット(一大感染地)だった地域の多くで経済活動を再開できている。

 ゴールドマン・サックスは「ユーロ圏が他のどこよりも急速かつスムーズな景気回復」を遂げそうな理由の一つとして、効果的なウイルス対策を挙げている。欧州担当チーフエコノミストのヤリ・ステーン氏は「ユーロ圏が向こう1~2年で米国を上回る成長となりそうなのは非常に珍しいことだ」と述べた。

 厳しいロックダウン(都市封鎖)措置により、4~6月期(第2四半期)はユーロ圏経済の方が米国よりも深い落ち込みになるとみられる。今週発表される4~6月期のユーロ圏域内総生産(GDP)はブルームバーグの調査では前期比12%のマイナス成長が予想されている。一方、米国の4~6月期GDPは年率換算35%減、前期比で約10%のマイナスが見込まれている。

 しかし、幾つかのデータでは欧州がより速いペースで回復していることが示されており、ブルームバーグ・エコノミクスはその差が最近広がっているとみている。

 JPモルガン・チェースは、2020年の成長率はユーロ圏がマイナス6.4%、米国がマイナス5.1%になると予想。しかし21年は、ユーロ圏が6.2%増となり、2.8%増が見込まれる米国の倍余りの成長になると予想している。

 米国は南部と西部で新型コロナ感染者が急増し、複数の州が経済活動再開を停止したり、後戻りを余儀なくされたりしている。人々の移動や外食の予約状況を示す指標は停滞しており、新規失業保険申請件数も依然として毎週100万件を超えている。

 一方、7月のユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)は予想を上回る上昇となった。これに対し米国のPMIは製造業、サービス業ともに予想を下回った。(ブルームバーグ Catherine Bosley、Reade Pickert)

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