海外情勢

中国で豪雨2カ月続き経済損失2兆円に 被害拡大で「脱貧困」厳しく

 中国南西部や東部で大雨が約2カ月続き、洪水や土砂崩れが多発している。習近平指導部は今年の重要目標に「脱貧困」を掲げるが、新型コロナからの復興を加速させたいこの時期に水害が追い打ちとなった。経済損失は既に約1444億元(約2兆1970億円)に達している。

 中国メディアによると、当局の集計で6月以降、7月28日までに湖北、江西、安徽など27省・自治区・直轄市で延べ約5481万人が被災し、158人が死亡・行方不明、家屋約4万戸が倒壊した。農作物の生産にも影響が出ている。

 中国では毎年増水期に水害が発生。1998年の大洪水では約4000人が死亡、江沢民国家主席(当時)の訪日延期の最大の理由となった。

 「脱貧困」はコロナで打撃を受け、広範囲の被災も足かせに。中国人記者は「当局は達成目標を動かさないだろうが現実は厳しい」と指摘する。

 当局は先月下旬、長江の上流域で、6月以降で3度目となる大規模洪水が発生したと発表。中流の湖北省宜昌にある世界最大級の三峡ダムへの流水量は増え続け、同省武漢で長江の水量がダム完成後として最も多くなった。安徽省では中国第3の大河、淮河も増水。流域のダムで13年ぶりの緊急放流を行い、幅広い地域で農地が水没したり、村が孤立したりした。別の河川でも堤防を破壊して水を農地へ逃がす手段が取られた。

 ネット上では、三峡ダムの下流で被害が多発していることから「決壊を防ぐため農村が犠牲になっている」などと治水能力を疑問視する声も上がっている。(北京、上海 共同)

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