海外情勢

インドが中国離れ企業取り込み 外資優遇、製薬などにも拡大計画

 中国と距離を置こうとする企業を呼び込むインドの新たな取り組みが機能しているようだ。韓国のサムスン電子や米アップル製品の受託生産を行う台湾企業がインドへの投資に関心を示している。

 モディ政権は今年、電子機器製造を対象に売上高の増加分に対して4~6%を5年間にわたり補助金として支払う生産連動型優遇策(PLI)を発表。その結果、20社余りがインドでの携帯電話工場建設に向け計15億ドル(約1600億円)を投資すると表明した。

 引き付けられたのはサムスンの他、台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)や緯創資通(ウィストロン)、和碩聯合科技(ペガトロン)などだ。インドは製薬会社にも同じような優遇策を適用し、対象とするセクターをさらに増やす計画だ。自動車や繊維、食品加工などが対象となる可能性がある。

 米中貿易摩擦の激化や新型コロナウイルスの流行で、企業はサプライチェーン(供給網)の分散を積極的に検討しているが、インドはまだ中国離れの動きから大きな恩恵を得ていない。英銀スタンダードチャータードが実施した最近の調査によれば、最も選好されているのはベトナムで、カンボジア、ミャンマー、バングラデシュ、タイと続く。

 ドイツ銀行のインド担当チーフエコノミスト、カウシク・ダス氏(ムンバイ在勤)は「中期的に国内のサプライチェーンへの投資を増やすという点でインドが伸びるチャンスは十分にある。こうした政策はインドの国内総生産(GDP)における製造業のシェア向上を狙っている」と述べた。(ブルームバーグ Vrishti Beniwal)

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