海外情勢

米株式相場は強気一色 ダウ平均半年ぶり高値、慎重派も心変わり

 24日のニューヨーク市場でダウ工業株30種平均が新型コロナウイルスの影響を受け急落が始まった約半年前の水準を回復した。米トランプ政権が通常より速いプロセスで新型コロナウイルスのワクチンと治療薬の承認を優先するとの期待が株価を押し上げた。株高が続くことに懐疑的だった専門家も楽観論に転じ、市場は強気一色に染まりつつある。

 経済再開期待高まる

 ウイルスが経済成長を妨げることはないとの楽観が広がり、それぞれ同日のS&P500種株価指数は前営業日比34.12(1%)高の3431.28、ダウ工業株30種は378.13ドル(1.4%)高の28308.46ドルで取引を終えた。ナスダック総合指数も0.6%上昇した。S&P500種は連日の最高値更新だ。経済再開の勢いが強まるとの期待から、クルーズ船のカーニバルや航空大手ユナイテッド・エアラインズが急伸。カジノや自動車、建築関連にも買いが入った。

 ヘネシー・フォーカス・ファンドの共同ポートフォリオマネジャー、デービッド・レイニー氏は「市場は来年に向けて順調に進んでいる。ワクチンや複数の治療薬のほか、政府が景気支援を継続する見通し、労働者の復職と学校再開への期待だ」と述べた。

 投資家の関心は、27日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演に向けられている。議長はFRBがかねて取り組んでいる金融政策の枠組み見直しを発表するとみられており、新たなインフレ戦略に重点が置かれている。

 年末見通し上方修正

 金融業界では既に、ゴールドマン・サックスとRBCキャピタル・マーケッツがS&P500種の年末見通しを上方修正しているが、ウォール街で最も弱気なストラテジストの一人も現実を受け入れた。

 シティグループのトビアス・レフコビッチ氏は24日のリポートで、S&P500種株価指数の年末目標値を2900から3300に引き上げた。

 同氏は上方修正の理由として(1)米金融当局による「惜しみない緩和(2)マイナスの実質金利(3)テクニカル面での上値抵抗線の突破-を挙げた。これまで同氏の目標値はブルームバーグがまとめたストラテジスト調査では下から2番目に低かったが、今回の上方修正で中央値を若干上回る水準となった。

 レフコビッチ氏は「われわれの上方修正に対しては、降伏したとの声や根気や一貫性に欠けるとの声も出るだろう」としたうえで、「しかし、われわれはテクニカルがファンダメンタルズを圧倒しているよう見える局面にいると思われる。そこで抗うのは頑固さを示すだけとなるかもしれない」と述べた。

 さらに「われわれは依然として市場が先走っているかもしれないと考えているが、米金融当局は米株の10%台の下落を防ぐために『何でもする』だろう。ここからS&P500が500下がるかといえば、ノーだ」と指摘した。(ブルームバーグ Claire Ballentine、Cormac Mullen)

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