海外情勢

自宅の居間に“月面探査車” 「アップルTV+」ARコンテンツを来年追加

 米アップルは2021年をめどに、定額制動画配信サービス「アップルTV+(プラス)」に拡張現実(AR)コンテンツを追加する計画だ。複数の関係者が明らかにした。サービス会員を維持・拡大し、AR技術への関心を高める新たな手段を探る動きの一環だ。

 関係者によると、新たな機能としては、テレビ番組に登場するキャラクターや物体が視聴者のスマートフォンやタブレット端末上に表示され、周囲の生活環境に組み込まれる形で映し出される。

 例えば、宇宙開発競争を描いたアップルのオリジナル作品「フォー・オール・マンカインド(原題)」で月面を人が歩くシーンでは、月面探査車がユーザーの部屋のコーヒーテーブルの上に停車しているかのように端末画面上に映し出すことも可能かもしれない。このオプションはダウンロードに伴う監督コメントや次回予告に似たボーナスコンテンツとなり、「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」のアップルTVアプリからアクセスできるという。

 関係者によると、アップルはARや仮想現実(VR)に対応したヘッドセットを22年に投入するのに先立ち、こうしたAR機能を来年導入する見通し。同機能の公開は当初年内を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大でソフトウエア開発や映画製作に遅れが生じた。アップルの広報担当者はコメントを拒否した。

 アップルは、アップルTV+の価値を向上させて定額契約を維持するための有力手段の一つとして、ボーナスコンテンツの活用を検討してきた。その一環として、既存のアップルTV+番組に関連づけたポッドキャストの導入準備を進めている。

 アップルは昨年、アップルTV+を月額4ドル99セントで開始したが、視聴者の大半は、iPhoneなどの端末製品購入に伴い利用できる1年間無料の特典を利用している。この初回特典アカウントは今年10月の次期iPhone発売1週間後に期限切れとなる。関係者によると、同社はアップルTV+の視聴者拡大に向け、次期iPhone購入者に対しても無料特典を付けるものの、無料とする期間は短縮する計画という。(ブルームバーグ Mark Gurman)

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