働き方新時代

455自治体で新テレワーク 総務省、実証実験へID3.4万個配布

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、地方自治体のテレワーク導入に向けて総務省関連団体が開発したシステムが完成し、455自治体に計約3万4000個のIDが配布されたことが9日、分かった。配布されたのは12道県と321市、110町村、12特別区で全体の4分の1に当たる。各自治体は実証実験を開始し、結果を見て導入の是非をそれぞれ決める。

 総務省は4月、感染拡大防止と柔軟な働き方の確保のためテレワーク導入を自治体に要請したが、小規模な自治体では活用が進んでいない。総務省はシステムの整備に加え、財政面でも支援していく考えだ。

 システムは、総務省所管の地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が、経済産業省所管の情報処理推進機構(IPA)と共同開発した。大阪府と栃木、大分両県では半数以上の自治体にIDが配られた。

 システムは、自治体だけが利用できる専用回線「総合行政ネットワーク」に接続された職場のパソコンに、自宅パソコンからインターネットを経由してアクセスする仕組み。スマートフォンやタブレット端末では接続できず、マイナンバーを扱う業務には使えない。

 サイバー攻撃を受けないよう自宅パソコンにウイルス対策ソフトが入っているか検知し、通信には強い暗号が掛けられている。不正なデータ持ち出しを防止するため、職場パソコンの画面のみ転送され、それ以外のデータはやりとりされず、自宅パソコンにデータを保存できない。画面の写真を撮ると「撮影禁止」の文字が写り込み、撮影者の特定も可能にした。

 システムは11月27日に運用が始まった。一方で、今年3月時点で都道府県の9割超は別のテレワークシステムを既に構築し、活用している。

 実証実験に参加している三重県伊賀市の担当者は「民間企業が提供する他のシステムより使いやすい。年内にも本格利用を始めたい」と期待を込めた。

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