海外情勢

米企業で31%増、在宅勤務が内部告発を誘発 雇用主への忠誠心に疑念

 リモートワークという新しい働き方は、米企業に新たな悩みの種をもたらした。雇用主に対する内部告発が前例のない勢いで増えている。

 米証券取引委員会(SEC)が2020年9月末までの1年間に受け取った企業不正の内部告発は6900件と、前年同期を31%上回った。複数のSEC当局者によれば、新型コロナウイルスの感染抑制で多くの労働者が在宅通勤に切り替えた昨年3月から、告発は急速に増加し始めた。

 職場から隔離された労働環境に置かれたことで、雇用主への忠誠心に疑念を抱かせるようになった雇用者は多いと、複数の弁護士は指摘する。上司や同僚の目が届かないことも、声を上げやすくしているという。

 かつてSECで内部告発制度発足に携わったジョーダン・トーマス氏は、在宅勤務では人目を気にせずに文書をコピーできると指摘。現在はワシントンの法律事務所ラバトン・サッチャローで内部告発者の弁護を担当する同氏は「ダイニングテーブルで会議を録音するのはいとも簡単だ」と付け加えた。(ブルームバーグ Matt Robinson、Benjamin Bain)

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