海外情勢

アップルカー協力協議せず 現代自・起亜自、観測過熱でコメント

 韓国の現代自動車と傘下の起亜自動車は8日、自動運転車の開発協力について米アップルとは協議を行っていないと説明した。

 アップルの新製品開発をめぐって過熱する観測を受け、コメントを出した。アップルとの協議が数週間前に中断したとの報道を裏付ける形となった。

 事情に詳しい複数の関係者が先週末にブルームバーグに明らかにしたところによれば、アップルは電気自動車(EV)の生産に向けた現代自と起亜自との協議を数週間前に中断。アップルは他の自動車メーカーとも同様の計画について協議したという。情報の非公開を理由に匿名で語った。

 現代自と起亜自は8日に証券取引所に提出した開示書類で、自動運転EVの開発で複数の企業と協議しているが、何も決定していないと説明した。8日のソウル株式市場で現代自の株価は一時8.4%下落。起亜自も一時15.3%下げた。

 アップルはEV開発プロジェクトを秘密のベールに包まれたままにしようとしている。同社が消費者向け端末市場をつくり変えたように、同プロジェクトは自動車産業とそのサプライチェーンに大きな影響を与え得るからだ。

 現代自の8日の開示資料は、1カ月前のものとほとんど同じ内容だ。現代自は先月、アップルと自動運転EVをめぐる開発協力で協議中との報道を認めた当初の発表文を修正し、アップルへの言及を削除。「さまざまな企業から自動運転EVをめぐる協力の可能性について要請を受けている」としていた。

 ユージーン投資証券のアナリスト、イ・ジェイル氏(ソウル在勤)は「アップルとの協議が終わっても現代の戦略がくじかれることはないだろう。『Ioniq(アイオニック)』ブランドのEV事業計画が既に整っているためだ」と指摘。「現代自と起亜自がEVのプラットフォームで他の自動車メーカーと協力する可能性は残っている」と述べた。

 「アップルカー」をめぐる思惑で現代自の株価は1月8日に約20%急伸。アップルがEVをめぐる協力で起亜自に4兆ウォン(約3800億円)を投じるとの韓国紙の報道で、起亜自の株価は今月初めに10%上昇した。

 5日にはアップルが日本を含む複数の自動車メーカーに対しEV生産を打診しているもようだと日経新聞が報道。またダウ・ジョーンズ(DJ)通信は、起亜自がアップルのEVを米ジョージア州で組み立てる計画について複数のパートナー候補に打診したと報じていた。(ブルームバーグ Sohee Kim、Kyunghee Park)

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