海外情勢

“あおり急増”は想定外 ケロッグの「コーンフロスティ」供給が追い付かず

 新型コロナウイルスの巣ごもり需要でシリアル食品の引き合いが増える中、米食品大手ケロッグが、砂糖をまぶしたコーンフレーク「フロステッドフレイクス」(日本名・コーンフロスティ)の供給に追われている。

 新型コロナのパンデミック(世界的大流行)初期には、保存のきく食料品は品目により品薄になったが、小売店の多くでは買いだめ傾向に軽減の兆候がみられている。そうした中、ケロッグは2月11日、フロステッドフレイクスに加え、同社の「コーンフレーク」や傘下のモーニングスター・ファームズの植物肉で生産が需要に追い付かない状態だと明らかにした。

 シリアル需要はここ数年、横ばいから減少が続いていたため、2020年に入りいくつかの品目とともに急増した需要に迅速に対応できなかった。ケロッグのケヒレーン最高経営責任者(CEO)はインタビューで「パンデミックのあおりによる需要増は予測できず、年初の生産計画に25%の成長は組み込まなかった」と述べた。

 モーニングスターは植物肉の販売で長年首位を占め、売り上げも拡大していた。だが市場シェアは縮小傾向で、英ユーロモニターのデータによると、20年に米同業のビヨンド・ミートにシェアトップの座を奪われた。

 人気が高まる植物肉市場では競合他社がパンデミック以前から継続して生産能力を拡大してきた。米コーンアグラ・ブランズはこれまでに、1610万ドル(約16億9700万円)をかけた米メリーランド州の製造工場拡張を含む生産能力増強のための投資を発表している。ほかにも、米インポッシブル・フーズが米カリフォルニア州オークランドの自社工場の生産を6倍に拡大した上、共同生産を行う企業が所有する工場でも生産能力を引き上げている。

 シリアル市場についてケヒレーン氏は「製造能力の制約でやむを得ずフロステッドフレイクスの販促を縮小し、影響で20年10~12月期のシェアが縮小した」と述べた。ブルームバーグのシニアアナリスト、ジェニファー・バータシャス氏は消費者が広告の影響を受けやすいシリアル市場で販促は非常に重要だと話した。(ブルームバーグ Deena Shanker、Henry Ren)

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