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IT企業の税負担減検討経産省、海外事業を国際水準に   

 経済産業省は国内IT企業を念頭に、日本に拠点を置いたまま行う海外向け事業の収益に課す税負担を国際水準まで引き下げる検討に着手した。立地による負担の違いをなくし、企業が特許やデータなど収益源となる資産を税金の安い国や地域に移すのを防いで国内雇用を維持するのが狙い。ただ、財務省は税負担の引き下げに慎重姿勢で、議論は曲折も予想される。

 新制度は、経済協力開発機構(OECD)を中心に約140カ国が進めている最低税率の協議の決着が前提となる。日本より低い税率になると見込まれており、この最低税率に見合った水準まで負担を下げる案を検討している。

 OECDなどはインターネット広告やネット通販を手掛ける巨大IT企業の過度な節税を食い止めようと「デジタル課税」を検討中で、7月までに各国共通の最低税率導入に合意することを目指している。実現すれば、企業はどの国に拠点を設けてもこの水準までは税率を課される。

 経産省は財務省がオブザーバー参加する研究会で協議し、夏ごろに取りまとめる方針だが、財務省は慎重姿勢だ。米国がトランプ前政権時に企業の海外事業に対する税率を引き下げ、世界貿易機関(WTO)ルールが禁じる輸出補助金に当たるとの指摘が出ていた。

 一方、OECDなどは米フェイスブックといった巨大ITが支店などの拠点を持たない国でも、サービス利用者が多ければ税収を得られる仕組みを目指している。経産省はこうした動向を踏まえ、国内での売上高などに応じた「デジタルサービス税」を独自に導入する利点や欠点の整理も行う。

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