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変異株で東京の損失4兆円増 専門家試算、早期に強い対策必要

 感染力が強い新型コロナウイルスの変異株が急速に拡大して流行の主流となった場合、東京の経済損失が約4兆円増える可能性があるとの試算を東京大の仲田泰祐准教授と藤井大輔特任講師のチームがまとめた。拡大を抑えるために、これまでの緊急事態宣言による対策よりもさらに強力な対応が必要となるため、損失も大幅に増加するという。

 仲田准教授は「首都圏ではいかに変異株の割合増加を抑えるかが最重要課題だ。大阪など変異株が広がっている地域との往来をなるべく控えるべきだろう。拡大の兆候が出た際にいち早く強い対策をとることで、結果的に損失を抑えることができる」としている。

 チームは、変異株の感染力を従来の1.5倍と想定し、英国のように急激に変異株の割合が上昇して流行の主流となった場合と、米国のように比較的緩やかに上がった場合で、経済損失の増加を試算した。(【田中秀臣の超経済学】コロナ増税「亡国論」緊縮主義との決別を提言した理由)

 急激に変異株が増えた場合、7月ごろにはほぼ主流になると見込まれる。東京の1日当たりの感染者数は5月に1400人を突破し、緊急事態宣言が必要な水準となった。その結果、変異株が広がらず、宣言も避けられた場合と比べて、最終的な損失は3兆7600億円増えた。(【コロナで世界のM&A活況】1~3月過去最大、日立など構造転換訴求)

 増加が緩やかな場合、主流になるのは年末にかけてとなる。ただ感染者数は自粛疲れなどによる気の緩みの影響もあり5月に1000人を超えた。損失の増加額はやや少なくなるものの、2兆円を上回る見込みだ。

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