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イスラエル、死海写本の断片 60年ぶり発見

 イスラエル考古学庁はこのほど、現存する最古の聖書写本として知られる「死海写本」の新たな断片を同庁の調査団が発見したと発表した。聖書の断片の発見は約60年ぶりという。当時を知る貴重な史料として注目されている。調査団はさらなる発見を目指し死海西部の砂漠で活動を続ける。

 考古学庁によると、見つかったのは羊皮紙の断片80点超で、最大のものは長辺が十数センチと手のひらほどの大きさ。「完全な正義を尽くせ」などと旧約聖書のゼカリヤ書の文章が書かれた断片もあった。一部の単語を除き古代ギリシャ語という。

 断片が見つかったのは、ローマ帝国の支配にユダヤ人が反旗を翻した「バル・コクバの反乱」(130年代)の際に、ユダヤ人が逃げ込んだとされる洞窟。調査団は、当時の人々の心情を読み解く第一級の史料とみている。

 調査団のエイタン・クライン氏は「避難したユダヤ人は、洞窟の外に世界最強のローマ軍がいる中で、ゼカリヤ書を手に祈るしかなかったのだろう。神の助けを待っていたと考えられる」と指摘した。

 考古物の違法盗掘が相次いでいるため、イスラエル考古学庁は2017年から砂漠に点在する洞窟を調査。写本のほか、コインなども見つかっている。(エルサレム 共同)

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