海外情勢

中国の自立戦略、内向きなら日韓と競争激化 ムーディーズ指摘

 中国のテクノロジー自立戦略が日本および韓国との経済的統合を止めることはないが、内向きの政策シフトは日韓との競争を激化させる-。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがリポートでこう指摘した。

 中国の習近平国家主席は昨年、「双循環」の発展モデルに言及。より自立した国内経済を主要な経済エンジンとして、それを一部の外国からのテクノロジーと投資で補完するという発想だ。ムーディーズは双循環戦略について、少なくとも当初は高度な付加価値セクターの日韓企業にとってアクセス拡大を意味すると分析。中国の巨大な市場潜在力と合わせ、3カ国の経済統合が一段と深化するとの見方を示した。

 リリアン・リー氏らアナリストは、中国が自国市場向け生産の現地化を進めるため、一部の極めて重要なテクノロジー製品について日韓からの輸入を増やし続けるか直接投資の呼び込みを図るとみているとし、「地政学的緊張の高まりが3国間の関係を複雑にしたとしても、経済統合に向けた動きを覆すものではない」とコメントした。

 一方で、長期的には中国の輸入部品への依存度は小さくなると想定している。集積回路(IC)や先端機械、医療、輸送機器、航空、ロボット工学など中国政府が強化を望む重要セクターでは今後5~10年で中国企業が、国内外双方の市場において日韓企業の直接的な競争相手になる可能性があると指摘。一部ハイテクセクターの日韓企業は中国の需要拡大で恩恵を受けるが、政府からの強力な政策支援を得る中国企業との競争が強まる公算が大きいという。(Bloomberg News)

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