グーグルのモトローラ買収に衝撃!サムスン・LG、ソフト競争力強化が急務
2011.8.31 05:00更新
米グーグルが米通信機器大手モトローラ・モビリティを買収するという発表は、韓国でも衝撃とともに受け止められた。韓国は携帯電話市場で、フィンランドのノキアに次いで世界シェア2位のサムスン電子と同3位のLG電子を擁するが、基本ソフト(OS)をグーグルが無償提供する「アンドロイド」に大きく依存している。“ソフトウエアの巨人”であるグーグルがモトローラ買収によって、携帯電話端末の製造販売体制を築けば、大変な脅威となることは間違いない。
韓国の電子産業は、これまでのハード偏重を見直し、ソフト部門の強化が求められている。
グーグルのモトローラ買収に対して、サムスン電子とLG電子は「グーグルがアンドロイドとそのパートナーの保護に真剣に取り組んでいる」として、歓迎のコメントを発表した。グーグルも、アンドロイドの無償提供を継続すると約束した。
しかし、韓国のメディアは危機感を持ってこのニュースを伝えた。「グーグルが三星(サムスン)の新しい競争者になるのか」(中央日報・日本語版)、「ぐらつくアンドロイド同盟 三星-LG『独自OSだけがよりどころ』」(東亜日報・日本語版)、「グーグルのクーデター、サムスンの運命は」(朝鮮日報・日本語版)などだ。朝鮮日報は「韓国IT(情報技術)産業、グーグルの下請けに転落する恐れも」との安哲秀(アン・チョルス)ソウル大・融合科学大学院長のインタビュー記事を掲載した。
中央日報によると、サムスン電子の李健煕(イ・ゴンヒ)会長は、グーグルのモトローラ買収発表後、社長や担当事業部長らを集めた幹部会で「IT産業のパワーがサムスンのようなハード会社からソフト会社にシフトしている点に注目し、ソフト(企業)のM&A(買収・合併)を強化しなければならない」と述べたという。
韓国経済でIT製造業の影響力は非常に大きい。中央日報によると、この10年間、同産業の経済成長寄与率は20%で、2008年秋の世界金融危機後は30%になったという。朝鮮日報によると、韓国携帯電話端末の輸出額は今年1~7月で170億ドル(約1兆3070億円)と、前年同時期に比べ14%増加した。今年第1四半期(1~3月期)、サムスン電子は世界のアンドロイド携帯の26%を生産した。同社が今年第2四半期(4~6月期)に販売したスマートフォンの88.5%をアンドロイド搭載端末が占める。
しかし、グーグルはモトローラ買収で、OSの開発に加えて、ハードの生産能力も獲得し、韓国企業と競合関係となる。IT産業の主導権がハードからソフトに移行する時代を迎えていることを象徴的に示す出来事だ。
ハード偏重の韓国がソフト開発競争で遅れれば「IT大国」の地位は揺らぐ。ソフトの競争力強化が急務だ。(ソウル支局)









