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値引き“常態化”も限界… 牛丼好き・森永卓郎氏「敗者出ればファン失望」

2011.12.13 20:07更新

吉野家

 薄利多売はもう限界-。大胆な値引き合戦を繰り広げてきた大手牛丼チェーン3社の11月の売上高が、そろって前年同月比割れした。フトコロさみしいサラリーマンにはうれしい値引きでも“常態化”してしまい、売り上げアップのカンフル剤の効果が薄れたようだ。(夕刊フジ

 吉野家ホールディングスの「吉野家」、ゼンショーホールディングスの「すき家」、松屋フーズの「松屋」の11月「月次売上高」が出そろった。

 「吉野家」は、16~24日に牛丼並盛りを110円引きの270円としたが、前年同月比6・4%減で4カ月連続の前年割れ。客数も5・9%減で同じく4カ月連続マイナスとなった。

 11~24日に牛丼並盛り280円を250円に値引きした「すき家」も1・3%減と3カ月連続のマイナス。17~24日で80円引きの240円とした「松屋」も4・5%減とふるわなかった。

 3社が値引き合戦を展開した今年1月は「すき家」14・1%増、「松屋」13・5%増、「吉野家」5・4%増と前年実績を上回り、売り上げアップの原動力となっていただけに意外な印象だ。

 11月の前年割れについてゼンショーHDは「天候不良も影響」、吉野家HDも「値引きしていなければもっとマイナスだった」と説明。2009年末から本格化した値引きキャンペーンは「すき家」や「松屋」は今年すでに7回目に達しており、少ない小遣いで昼食代をやりくりするサラリーマンにとってはありがたいが、常態化で意外感が薄れている。

 牛丼好きで通る獨協大教授で経済アナリストの森永卓郎氏は「3社にはそれぞれ独特の味わいがあるため、サバイバル的な値引き合戦の末、敗退するチェーンが出るようになれば、ファンを失望させる。こうした消耗戦は、長い目で見れば消費者のためにならない」と指摘している。

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