「コンプガチャ撤退」流れ止まらず 不透明感にじむゲーム大手の思惑
2012.5.15 05:00更新
ゲームソフト大手6社の2012年3月期連結決算が14日、出そろった。ソーシャルゲーム(交流ゲーム)事業が好調で、4社が増収を確保。13年3月期は5社が増収増益を見込むが、社会問題化したソーシャルゲームの課金方法「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」廃止の動きが相次いでおり、各社の先行きに不透明感がにじんでいる。
スクウェア・エニックスホールディングス(HD)は、ソーシャル事業の好調に加え、人気ソフトシリーズの最新作も業績を押し上げ、最終損益が60億円の黒字(前期は120億円の赤字)に転換した。
コンプガチャ問題をめぐっては、ソーシャルゲーム大手のディー・エヌ・エー(DeNA)やグリーなどが今月9日に廃止を発表したことを受けて、ソフト各社も追随した。
業績への影響は、バンダイナムコHDが13年3月期の業績見通しでソーシャルゲーム事業の売上高を150億円と見積もり、うち30億~40億円をコンプガチャの寄与と試算。だた、連結売上高は4400億円を予想しており、「廃止の影響は軽微」として見通しを修正しなかった。
一方で「コンプガチャの定義はまだ定まっておらず、結果としてコンプガチャに該当するといわれるものが新たに出てくる可能性はある」(スクウェア・エニックスHDの和田洋一社長)と、各社の間には一段の業績下押しリスクになる可能性があることを懸念する声もある。
「一時的に実施したこともあるが、(遊ぶために)月額何万円もかかってしまうというのはおかしい」(カプコンの辻本春弘社長)。業界全体が打ち出した「コンプガチャ撤退」の流れは止まらない。各社にとって、問題へのいち早い対応が安定収益のカギを握っている。
売上高 営業利益 最終利益
バンダイ 4542( 15.2) 346( 2.1倍) 193(10.4倍)
ナムコHD
セガサミーHD 3955 (▲0.3) 583(▲15.1) 218(▲47.4)
コナミ 2657 ( 3.0) 409( 97.0) 230( 77.9)
スクウェア・
エニックスHD 1278 ( 2.1) 107( 46.2) 60( - )
カプコン 820(▲16.0) 123(▲13.8) 67(▲13.2)
コーエー 355( 10.7) 57( 74.2) 46( 69.3)
テクモHD
※単位:億円。カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス。-は比較できず