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電子書籍端末、低価格バトル突入 ソニー、アマゾン新機種は1万円以下

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電子書籍端末、低価格バトル突入 ソニー、アマゾン新機種は1万円以下

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主な電子書籍端末  電子書籍市場の拡大に向けた専用端末の低価格化に拍車がかかってきた。楽天が7月に7980円の「コボタッチ」を投入。1万~2万円台が主流だった専用端末市場で低価格化の口火を切ったのに続き、ソニーも今月21日から独自端末「リーダー」で1万円を切る新機種の販売を始める。

 6日には、日本市場への参入を表明している電子書籍最大手の米アマゾンが、専用端末「キンドル」シリーズで最安値が69ドル(約5400円)の廉価モデル「ペーパー・ホワイト」を発表。今後、市場の主導権をめぐって各社の販売競争が激しくなりそうだ。

 ソニーの新機種「リーダーPRS-T2」は、ページ送りの際に起きる白黒反転を減らし、快適性を向上。交流サイト「フェイスブック」に対応する機能を加え、本の感想などをネット上で共有できるようにした。希望小売価格は9980円で、従来機種よりも約5000円安い。端末の性能を高めると同時に価格を引き下げ、楽天の「コボタッチ」に対抗する。

 また、今秋には電子書籍ストアを運営する凸版印刷グループのブックライブ(東京都台東区)が専用端末市場に参入。ソニーや楽天を意識し、1万円以下の製品販売を検討している。 同社の端末に対応する書籍数は、日本語書籍では楽天やソニーのサービスを上回る9万5000点を超える見込みで、他社の強力なライバルとなりそうだ。

 一方、アマゾンの「キンドル・ペーパーホワイト」(69~179ドル)は10月から米国で発売される。

 アマゾン日本法人のホームページ上には数カ月前から「世界で最も売れている電子書籍リーダー Kindle(キンドル)近日発売」との告知がアップされたままで、日本への端末投入時期はいまだ未定。書籍の電子化には著者の許諾が前提となるなど手続きが煩雑で、MM総研の横田英明研究部長は「日本語コンテンツの確保に苦労しているためではないか」と指摘する。

 だが、電子書籍ビジネスを世界でリードするアマゾンの端末価格は、ソニーや楽天など国内企業の価格戦略にも大きく影響する見通しだ。

 各社の新端末が出そろう年末に向けて価格は一気に従来の半値水準に下がる勢いで、国内市場の関係者からは「今年こそ電子書籍元年になる」と、電子書籍購入に火が付くことを期待する声も聞かれる。

 調査会社の富士キメラ総研は今年の電子書籍サービスの国内市場規模を671億円とし、16年には1357億円にほぼ倍増すると予測しているが、端末メーカーの価格競争で消費者に手ごろな端末が増えれば、市場拡大のスピードが速まる可能性も出てきそうだ。(米沢文)

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