ニュースカテゴリ:企業
自動車
日本の総合電機、エコカー技術でチャンス 韓国勢に連敗できぬ
更新
ホンダの「フィットEV」 ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)に搭載するリチウムイオン電池や電子部品について、自動車各社が、系列以外の電機メーカーなどからも調達を拡大し始めた。
世界的にエコカーの競争が過熱する中で、合弁などによる「内製」への依存を転換し、コスト競争力を高める狙い。電機メーカーにとっては商機が到来した形だ。
スズキは、6日に発売した軽自動車「ワゴンR」に東芝のリチウムイオン電池「SCiB」を搭載した。SCiBは負極に「チタン酸リチウム」を使うことで寿命を伸ばし、安全性を高めたのが特長だ。
SCiBは三菱自動車の電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」の低価格版とホンダの「フィットEV」にも採用されており、車載向けでは後発ながら、高い技術力が認められた。
日産自動車も、2013年に北米で発売するHVに日立製作所グループのリチウムイオン電池を採用する。
自動車の「系列」に属さない日立は、「国内外問わず全方位外交でいく」(担当者)方針で、最近では米ゼネラル・モーターズ(GM)のエコカーにも採用された。
電機メーカーは、電池以外の電子部品にも力を入れる。HV、EVのモーターへ高電圧や大電流を安定供給する基幹部品「フィルムキャパシタ」で世界シェア85%のパナソニックは、今月から太陽光発電パワーコンディショナー向けのフィルムキャパシタの量産も始めた。
三菱電機も昨年から、これまではカスタム対応だけだったパワー半導体のHV、EV向けモジュールの一般販売を始めた。
自動車メーカーがHV、EV用の部品調達を系列外に広げていることで、電機メーカーの商機は広がる。
しかし、円高ウォン安を背景に、薄型テレビなどで日本勢を駆逐したサムスン、LGグループの韓国勢が、ここでも立ちはだかる。
韓国勢はリチウムイオン電池全体の世界シェアで昨年日本勢を逆転し、差を広げている。日本勢は、本業の家電製品に続く連敗を阻止するための商品力強化が求められている。(古川有希)