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タブレットOS“三国志” 後発「8」は法人向けで伸びる可能性
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小型タブレット端末の比較 米マイクロソフト(MS)の「ウィンドウズ8」が26日に登場することで、市場が拡大するタブレット端末向けの基本ソフト(OS)のシェア争いが熱を帯びる。米アップルの「iOS」と米グーグルの「アンドロイド」が先行するが、「8」が加わることで三つどもえの戦いとなる。
MSはこれまでもタブレットで利用できるOSを発売してきたが、マウスの使用を前提としたり、ハードウエアに大きな容量や高性能のCPU(中央演算処理装置)を必要とすることなどがネックとなり、普及は進まなかった。
「8」では、画面に触れて操作するタッチパネルへの対応を強化した。自社開発のタブレット「サーフェス」も欧米などで26日から発売する。コンテンツ配信といったアップルやグーグルと同様の事業展開も準備し、先行する2社を追う。
しかし、調査会社の米ガートナーによると、2012年のタブレットのOS別シェア見通しは、iOSが53%、アンドロイドが41%と市場を分け合う一方、「8」は3%未満となる見込みだ。
ガートナー・ジャパンの佐藤篤郎アナリストは「機能面や価格競争力で、先行する2社と対等な競争は難しく、短期的なシェアの拡大は厳しい」と指摘している。
ただ、日本では「『8』は一般消費者よりも、法人向けで伸びる」(MM総研の中村成希アナリスト)との見方は多い。MM総研は2015年度の「8」の国内出荷の5割が企業向けと予測している。
企業の多くで使われる、MSのパソコン向け文書作成ソフト「ワード」や表計算ソフト「エクセル」のデータがそのまま使えるなど、「8」搭載のタブレットはパソコンとの親和性が高いからだ。
パソコン向けOSで覇権を握った分、タブレットへの対応で出遅れたMS。アップルやグーグルにはないパソコン向けソフトという財産をどう生かすかが、「8」普及のカギを握りそうだ。(是永桂一)