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ルネサス9月中間 上期で最大 最終赤字1150億円

2012.10.30 05:00更新

 経営再建中の半導体大手、ルネサスエレクトロニクスが29日発表した2012年9月中間連結決算は、早期退職優遇制度に伴う840億円の特別損失を計上したことなどから、最終損益が1150億円の赤字(前年同期は420億円の赤字)となった。赤字額は2010年の設立以来上期として過去最大。

 巨額損失を受け財務の健全性を示す9月末の自己資本比率は13%と、6月末に比べ11.4ポイント悪化し、資本の増強が急務となっている。

 このため、同社は9月末までに7446人が応募した早期退職者募集制度による年間530億円の人件費削減効果や国内生産拠点を半減させる構造改革で財務基盤の立て直しを急ぐ。

 一方、同社に対しては、官民ファンドの産業革新機構と米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の両者が出資案を提示している。これについて、会見した佐川雅彦執行役員は「基本は構造改革をして利益を上げ、資本を積むという方針だが、それ以外にもいろいろな検討はしている」と明言を避けた。

 本業のもうけを示す営業損益は233億円の赤字(前年同期は292億円の赤字)。売上高は前年同期比9.1%減の4093億円だった。

 13年3月期の通期業績見通しは、最終赤字1500億円、営業利益210億円とした8月公表の予想を据え置いた。ただ、欧州や中国などの市場冷え込みの影響が顕在化する下期は、業績の下方修正を迫られ、赤字幅が拡大する可能性もある。

 中間期は自動車に搭載される半導体「マイコン」の販売が堅調だった一方、携帯電話向けなどのシステムLSI(大規模集積回路)事業が足を引っ張り、同社の低収益体質は依然として解消されていない。

 佐川執行役員は「中国市場は(反日デモで)大きく影響を受けるもようだが精査している段階。欧州、中国の売り上げリスクはある」としており、自動車や家電製品向けなどの受注の落ち込みで再建が一段と難航する恐れもありそうだ。

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