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“若き国”日本の流通産業を魅了 カンボジア・ベトナムへ進出熱衰えず

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“若き国”日本の流通産業を魅了 カンボジア・ベトナムへ進出熱衰えず

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カンボジアとベトナムの主なサービス業進出事例  カンボジア、ベトナムという東南アジアの“若き国”の魅力が、日本の流通・サービス産業をひきつけて離さない。外資流通規制のないカンボジアでは、2014年初めにイオンモールが進出するほか、家電量販店やゲームセンターなどが進出計画を練る。一方、隣国ベトナムには流通規制が存在するものの、統計を上回る消費を見込み流通各社が熱い視線を注ぐ。成長に貪欲な若者社会のエネルギーを取り込むのが狙いだ。

 イオンが巨大モール

 カンボジアの首都プノンペンにあるソフィテルホテルは現地で有名な最高級ホテルだ。イオンモールは、そのランドマークの隣接地に、食やレジャーなどライフスタイルや休日の過ごし方を提案する巨大ショッピングモールを計画する。

 イオンカンボジア駐在員事務所長の鷲澤忍氏は昨春、社命を受けてこの地に市場調査に出向いた。イオンは、地雷撤去や学校建設など社会貢献に取り組むなど、カンボジアとの付き合いは長い。その経験をビジネスに生かし、調査から土地購入、着工までを約1年半でまとめた。この建設スピードは、国内外の関係者を驚かせている。

 フン・セン首相に「従業員教育も含め雇用に期待している」と言わしめるほど期待は大きい。12月10日の起工式には首相自ら出席する予定だ。

 同国はASEAN(東南アジア諸国連合)の中でも最貧国の一つだが、首都プノンペンだけに目を向けると事情は少し異なる。計画地の5キロ圏内では人口の78%以上が月収400ドル(約3万2000円)以上で、1キロ圏内に絞りこめば、800ドル以上が61%に跳ね上がる。

 未整備な道路を疾走する多数のトヨタ自動車のエンブレムが目を引く。まるで、成長を待ちきれない若き国のエネルギーの発散を象徴しているようだ。消費市場は、20年には現在の約2倍超の107億ドルに伸びる見通しという。

 4万6313平方メートルの売り場面積にイオンを含め最大約180店が入居する。イオンモールカンボジアの矢島誠社長は「日本で築いたモールのビジネスモデルを移管するだけではない」と意気込む。すでに、世界の有名ブランドから入居の引き合いがあるほか、日本では実現できない巨大なフードコート(屋台村)を、規制のないこの国で建設する夢を膨らませる。

 平均年齢は内戦の傷痕もあって21.5歳とASEANの中で一番若い。イオンの狙いはまさにこの人口構成にある。ニューファミリー層をターゲットにすることで、共に成長できると考えているからだ。

 プノンペンには、タイ資本など4つの大型モールがあるほか、今年1月には、香港資本のデイリーファームが地元資本のラッキースーパーを傘下に収め、マレーシアのパークソンも14年に市内にショッピングモールの開業を計画するなど世界競争の舞台は整いつつある。

 ファミマ出店加速

 一方、隣国ベトナムでは、外資小売業の多店舗展開を阻む規制が立ちはだかる。それでも、日系流通業の進出の勢いは衰えを知らない。

 最大都市ホーチミン市で27店舗を展開するファミリーマートは、15年に300店、20年に1000店舗を計画し、鼻息が荒い。来年には北部の首都ハノイ進出も狙う。最大の武器は地元の商慣習を知り尽くす2位のフータイとの提携関係にある。フータイによる直営店に加え、昨年7月に設立した「ビナ・ファミリーマート」を通じ、今後は一気に多店舗展開を加速する。

 国民の8割が25歳以下 高校生も有望な顧客

 25歳以下が80%という若者社会では、高校生も有望な将来の顧客だ。おにぎりに人気アニメのドラえもんをプリントしたり、今後は鍋文化を当て込んだおでんなど、あの手この手で若者の心をつかむ狙いだ。

 ベトナムの小売市場は、売上高が約9兆円、年率約20%増の成長が試算される。だが、山下純一ビナ・ファミリーマート社長は「実態はそれをはるかに上回る」と確信している。

 ホーチミンの中心街では1人当たりのGDP(国内総生産)は4000ドル、5000ドルの地域もあるのが実情で、「1万ドルのバンコクに追いつくのは時間の問題」との期待は大きい。

 福岡市の健康食品通信販売事業のやずやが経営する日系ファッションビル「ZEN PLAZA」の福川資朗社長も「足元の景気は悪いが、スマートフォン(高機能携帯電話)の普及率やファッションなど若者は流行には敏感でチャンスが大きい」と話す。高島屋も15年に中心街に出店する計画で、投資熱は高まる一方だ。(上原すみ子)

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