ニュースカテゴリ:企業
サービス
「東京チカラめし」出店ラッシュ 牛丼大手は静観の構え「気にしない」
更新
「東京チカラめし」大阪日本橋店。店舗前には行列ができていた=大阪市浪速区 昨年6月に東京・池袋に初登場し、首都圏を中心に100店以上を出店させている牛丼店「東京チカラめし」が、大阪市浪速区に関西1号店となる大阪日本橋店をオープンさせて1カ月が過ぎた。
連日、順番待ちの行列ができる時間帯があるなど、人気は上々。年明けには大阪市内にもう1店がオープンし、以後も出店ラッシュが続くという。新たなライバルの出現に、既存の牛丼チェーンは-。
大阪・日本橋の電気店街近くの交差点角。オレンジ色を貴重とした派手な店構えがひときわ目を引く。平日の昼食時を過ぎた午後2時ごろになっても、入店順番待ちの列があった。20~40歳代のサラリーマン風の男性や、普段着姿の中年男女が多いが、中には1人で訪れた若い女性の姿も。
15分ほど待って店内へ。店内はカウンター16席とテーブル席12席。サラリーマンたちが、丼に入った牛肉とごはんを、おいしそうに勢いよくかきこんでいた。
看板メニューは「焼き牛丼」(並、みそ汁付で290円)。その名の通り、煮込んだ牛肉ではなく焼いた牛肉をごはんの上に乗せているのが特徴。「牛丼」というよりは「焼肉丼」というイメージだ。
注文を受けてから肉を焼くスタイルのため、調理時間が約5分かかり、早さを追究している他の牛丼店より長いという側面はあるが、それでもファンは増えつつある。
「甘辛いタレが純粋においしいですね」と、大阪市中央区の会社員、谷内亮太さん(24)。1人旅だというアジア系外国人の男性も「おいしい」と笑顔だった。
「焼き牛丼」のほかには、焼肉定食(並)490円、焼肉カレー(並)550円などが主要メニュー。「焼き牛丼」よりは値が張るが、周囲を見ると、これらのメニューも人気のようだ。
「東京チカラめし」は、「東方見聞録」「月の雫」などの居酒屋を主体に店舗展開している「三光マーケティングフーズ」(東京都豊島区)が運営。
東日本大震災後の昨年6月、「ボリュームたっぷりの安くておいしいものを食べて元気をつけてもらおう」(広報担当者)と東京・池袋に初出店。以後これまでに東京、神奈川、埼玉など首都圏を中心に100店以上を出店する異例のスピードで拡大してきた。「3年間で500店」が出店目標という。
関西では10月25日に日本橋店をオープン。年明けには大阪市北部に関西2号店を出し、以後も出店を加速させる計画といい、広報担当者は「今後は近畿以西にも出店していきたい。都心部に限らず、ベッドタウンも含めて検討している」と話す。
同社によると、当初は10歳代後半~30歳代のサラリーマンがターゲットだったが、意外にも女性にも受けているという。日本橋店の店員も「女性客は3割ほどです」。
「東京チカラめし」の攻勢に対し、既存牛丼チェーンの反応はどうか。
売上高が業界1位で「すき家」と「なか卯」を合わせると50%超のシェアを占めるゼンショーホールディングス(東京都港区)の広報担当者は「(競合店の出店で)一時的に売り上げが下がる店舗はあるが、決まった数のお客さんを取り合うわけではないので、通常1~2カ月で売り上げが戻る」とし、「東京チカラめし」については「商品の提供時間が5分ほどかかっているので、ファストフードのカテゴリーとは違うという印象。出店に関してあまり気にしていない」と淡々と話す。
また「吉野家」を展開する吉野家(東京都北区)の広報担当者は「(出店ラッシュは)すごいなあという印象。特にコメントすることはありません」とこちらも静観の構えだ。
「東京チカラめし」の出店が着々と進み、至るところに店舗が見られるようになったとき、関西の「牛丼地図」はどうなっているのだろうか。