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マルコメ、レシピ本を監修 調味料でコウジ定着狙う

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マルコメ、レシピ本を監修 調味料でコウジ定着狙う

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 みそ製造大手のマルコメ(長野市)は、第2の収益の柱として注力するコウジ製品の普及を目指し、レシピ本を監修した。コウジ利用法や調理への活用法を社内募集した結果をまとめたもので、コウジに対するハードルを下げ、調味料市場でのコウジ製品定着を狙う。

 11日に発売される「マルコメの糀(こうじ)レシピ~しょうゆ糀と塩糀のチカラを活かした81品~」(ワニブックス、1200円)は、マルコメ監修のレシピ本としては3冊目。今回はコウジ調味料ブームの火付け役となった塩コウジと、口コミ人気が高まるしょうゆコウジの2品目に絞った。

 レシピは和洋中など計81品をそろえ、「塩糀ペペロンチーノ」や「塩糀カプレーゼ」などイタリアンも登場する。肉料理や小鉢、スープ・鍋など素材や目的別に並べ、塩コウジの作り方なども掲載する。

 マルコメは2012年にコウジの統一ブランド「プラス糀」を立ち上げて商品を次々投入し、26品目にまで拡大した。市場参入も増え、コウジは一過性のブームではなく、調味料として定着したかに見える。

 しかし、同社が同年11月に行ったインターネット調査(複数回答)で、塩コウジを使わない人の理由に「調理方法が分からない」(33%)「どのようなものか分からない」(25%)が挙げられたという。「未使用の人にとっては調理でコウジを使うイメージがわかないのではないか」(同社広報)と分析。使いこなせず無駄にする不安を取り除くためにも、レシピ本が効果的と判断した。

 マルコメはブランド拡張の一方で、スーパーなど小売店に対し、コウジ製品のまとめ陳列依頼も展開中だ。他社製品を含めた「コウジ棚」を新設する店舗も増え、手応えを感じているという。「レシピが増えればコウジを使い続けてもらえ、市場定着につながるのではないか」と期待する。

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