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“こだわりツアー”でシニア層狙う 「年寄り扱い」には拒否反応…工夫必要

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“こだわりツアー”でシニア層狙う 「年寄り扱い」には拒否反応…工夫必要

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ゆったりとした空間で高級旅行を検討できる「JTBロイヤルロード銀座」=東京都中央区(那須慎一撮影)  旅行各社、新商品競う

 大手旅行各社が、「アクティブシニア」と呼ばれる旅行意欲の高いシニア層や富裕層向けの営業を強化している。最大手のJTBは、こだわりの旅を提供する高級旅行専門店を大阪・東梅田に設置。日本旅行はシニア向け旅行商品を扱う専門サイトを開設した。子育てを終え、資金的にもゆとりのある世代の顧客を増やすことで収益基盤の安定を図るのが狙いだ。

 JTBは東梅田支店(大阪市北区)に富裕層向け専門の旅行相談窓口を設置。海外添乗や、世界中の豪華客船への搭乗経験が豊富な4人の専任スタッフがきめ細かに顧客の要望に対応する。ソファがある専用の応接カウンターも用意した。

 対象を60歳以上に絞った専用旅行ブランド「60歳からのゆとり旅 旅彩彩(たびさいさい)」などを設定。クルーズ旅行や富裕層向けのオーダーメード企画などにも力を入れる。商品はパック旅行なら100万円前後のものを扱う。

 JTB西日本は「団塊世代の完全退職が進み、時間と資金の面で比較的余裕のあるシニア層を取り込みたい」としている。

 60~65歳の団塊世代を中心とする「アクティブシニア」は趣味など興味のあることへの投資に積極的なケースが多いとされ、さまざまなサービス業で新しい消費のリーダーとみられている。

 このため、旅行各社はテーマ性や特別感を持たせた商品で需要の取り込みを急いでおり、チケットがとりにくいクラシックコンサートや、特別許可が必要な場所から世界的な建築物を鑑賞するプランなど独自の企画を競っている。阪急交通社は、クルーズ旅行を強化し、「長期間旅行しやすいシニア層をメーンに販売を強化し、クルーズツアーだけで前年比60%増を狙う」(広報部)と意気込む。

 ただ、「シニアを強調すると、団塊の世代の多くが拒絶する」(大手旅行会社幹部)傾向もあるといい、今後は営業での一段の工夫も求められそうだ。

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