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金融
【直球緩球】NKSJホールディングスの桜田謙悟社長
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--傘下の損害保険2社が、平成26年9月に合併の予定だ
「損害保険ジャパンと日本興亜損害保険は、すでに本社で部署の同居や業務の相互兼務を進めている。合併日に向け、できることは前倒しで取り組む。システム統合や看板の掛け替えなど、合併に伴う一時的なコストが28年3月期にかけて約1200億円発生するが、相乗効果により、2年半くらいで回収できる」
--主力の自動車保険の収益改善をどう進める
「昨年10月、交通事故を起こした運転者の保険料を大幅に引き上げる新等級制度を導入したが、抜本的な収益改善には十分でない。契約者や当局の理解を得ながら、適正な保険料水準にしていく見直しが今後も必要。3年後には自動車保険の損益を黒字転換したい」
--海外展開の強化策は
「勝算があると判断した国・地域に進出先を絞る。海外保険事業の利益は25年3月期に99億円を見込むが、M&A(企業の合併・買収)も踏まえ、28年3月期に140億~200億円を目指す。M&Aは、モータリゼーションが進み、自動車保険を中心に成長を取り込める新興国が主体になる。4月には、海外M&Aの専門部署を設置する」
--22年4月の発足以降、通期決算は赤字が続く
「近年は自然災害の多発などが業績に響いている。昨年4月にNKSJの社長に就任したが、構造改革を進め、収益力向上に道筋を付けることが責務だと考えている」
(森田晶宏)