電子辞書の小学生モデル続々登場 英語必修追い風、保護者も関心
2013.3.5 08:15更新
春の入学・進級シーズンに合わせ、電子辞書メーカーが小学生向けモデルの投入を相次いでいる。2011年度から英語の必修化が始まりニーズが高まっているうえ、高額な通信費や有害情報へのアクセスなどが問題になるスマートフォン(高機能携帯電話)やパソコンと異なり、保護者も購入に前向きなためだ。市場が頭打ちになる中、各社とも新たな顧客層の取り込みに力を入れている。
シェアトップのカシオ計算機が2月に発売したのは、「エクスワード」シリーズの「XD-N2800」(想定価格2万8000円前後)。NHKの初心者向け英語学習アニメ「リトル・チャロ」の動画が見られ、イラストや写真を多用した小学生向け参考書なども収録した。
同社は昨年春に初めて小学生向けモデルを投入。認知度が低いにもかかわらず「計画を上回る売れ行き」で、コンテンツを充実させて販売拡大を目指す。
これに対し、シャープは1月にタブレット型の「英語入門ブレーン」(PW-GX300)を発売。想定価格は3万5000円前後で、英語学習に特化したのが特徴だ。ターゲットは小学校高学年以上で、スペルの書き取りや発音のチェックなどがゲーム感覚でできる。
ビジネス機械・情報システム産業協会によると、電子辞書市場は2007年に281万台(463億円)まで拡大したが、12年は168万台(283億円)に落ち込んだもよう。パソコンやスマホの普及に加え、「高校生の7割が所有するなど市場が飽和してきた」(カシオ)ためだ。
ただ、小学生は英語授業の必修化で学習熱が高まっているうえ、受験で辞書や参考書を使う機会も増える。子供に「スマホを買うのは消極的でも、通信機能のない電子辞書は抵抗がないという保護者が多い」(関係者)ことも市場の追い風になっている。