ビルエネルギー管理システムで目標管理可能に 日揮情報システム
2013.4.1 07:00更新
日揮情報システム(横浜市西区)は、商業施設や工場などを対象とした、新たなタイプのビルエネルギー管理システム(BEMS)を実用化した。経済産業省が横浜市で取り組む実証事業を踏まえたシステムで、単にエネルギーの“見える化”を図るだけでなく、目標管理を行えるようにしたのが特徴だ。今後は再生エネルギーの制御機能も付けていく。初年度は10システムの販売を計画している。
同社は日揮と共同で、「次世代エネルギー・社会システム実証事業」に参画している。その“舞台”となっているのはイトーヨーカドー横浜別所店(横浜市南区)。太陽光発電や照明、空調、冷凍・冷蔵庫などを有効活用してエネルギー効率を最大化することを目的にBEMSを導入し、実証設備を稼働している。
この事業で得たノウハウに基づき製品化したBEMSが「J+EMSherpa(ジェイプラスイーエムシェルパ)」。ヒマラヤ登山の案内人である「シェルパ」から名付けたように、「顧客をサポートしエネルギーの最適化を図ること」(日揮情報システム社会インフラソリューションチームの三田村知行マネジャー)を目的としている。
日揮はエンジニアリングの大手。このため「システム全体に目を配り、各設備の最適点を一括して見つけることができる」(日揮情報システムの小畑一義顧問)点が売り物だ。
システム展開に当たり、独自サービスを取り入れた。そのひとつが施設のエネルギー管理に関するコンサルティング。具体的には顧客からのヒアリングや簡易エネルギー診断を通じ、導入効果を事前に理解してもらうようにした。導入後は節電やエネルギー効率化の目標を継続的に達成できるよう、データ分析を行ってエネルギーの見える化を図る。
また、将来の需要を予測。エネルギーコストの試算機能によるシミュレーション結果を、画面に目標値として表示する。
一方、商業施設の場合、開店直後など来店客が少ない時間帯でも一定の空調・照明量を必要とすることから、エネルギーの無駄が発生する。このため、目標管理という観点から、時間帯にかかわらず、周辺住民が集まりやすい仕掛けを行い、地域全体によるエネルギーの効率化を提唱。見える化だけにとどまらず、マネジメント力の高さを前面に押し出す。
また、省エネ化の追求だけでなく、周辺住民のヘルスケアや高齢者の見守りといった管理機能をうまく取り入れながら、事業展開を図っていく。
2013年上期中にも太陽光発電や蓄電池を制御する機能も導入する。参考価格は、計測点数が50点の場合で500万円から。