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サーベラス、西武株買い増し 敵対的TOB上限12.2%に引き上げ

ニュースカテゴリ:企業の経営

サーベラス、西武株買い増し 敵対的TOB上限12.2%に引き上げ

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記者会見する米サーベラスのルイス・フォスター・シニア・マネージング・ディレクター(左)とサーベラス・ジャパンの鈴木喜輝社長(中央)=5日、東京都千代田区  西武ホールディングス(HD)に敵対的な株式公開買い付け(TOB)を行っている筆頭株主の米投資会社サーベラスは5日、買い付け株数の上限を、従来の発行済み株式の約4%から約12.2%に引き上げると発表した。サーベラスは現在、約32.4%を保有、TOBが成立すると最大で約44.6%を保有することになり、投資額は合計で約600億円に上る。

 5日会見した米サーベラスのルイス・フォスター・シニア・マネージング・ディレクターは「日本は北米に次ぐ投資先で西武HDは日本最大の投資案件」として、TOBは西武HDの経営への影響を高めることで、コーポレートガバナンス(企業統治)を向上させる狙いがあると説明。鈴木喜輝サーベラス・ジャパン社長は「(発行済み株式の)過半を取得する意図はない」と、経営権を握る意向がないことを強調した。

 サーベラスは西武HDの新任取締役候補として、これまで提案していた元金融庁長官の五味広文氏のほか、米サーベラス幹部のダン・クエール元米副大統領とジョン・スノー元米財務長官らを新たに追加し、8人を提示した。一方、候補としていた生田正治・元日本郵政公社総裁は辞退したという。

 新任取締役の選任には、6月に予定される株主総会で過半数の賛成が必要となり、委任状争奪戦(プロキシファイト)に発展する可能性が高い。西武HDが追加の候補者を出さなければ取締役16人中、9人がサーベラス側、7人が西武HD側の人選となり、経営権が事実上、移ることになる。

 サーベラスに次ぐ第2位株主で15%弱を保有するNWコーポレーションは、同社の大株主で創業家出身の堤義明氏がTOBに応じない意向を、西武HD側に伝えている。4%超を保有する日本政策投資銀行も応じない方向で、TOBの行方は、株主の13%を占める約1万3000人の個人株主の動向が焦点となる。

 西武HDとサーベラスは昨年12月をめどとしていた西武HDの再上場で、株式の売り出し価格をめぐり意見が対立、敵対的TOBに発展した。TOB条件の変更により、3月12日から4月23日までとしていた実施期間を5月17日まで延長する。TOB価格は1株1400円で変更はない。サーベラスの発表を受け西武HDは「株主には慎重に行動して頂きたい」とのコメントを発表した。

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