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経団連会長、アベノミクスで「経済明るく」 後任は製造業出身を
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インタビューで報道陣の質問に答える米倉弘昌経団連会長=3日、東京都千代田区 経団連の米倉弘昌会長は、2期4年の任期最終年を迎える4日の定時総会を前にフジサンケイビジネスアイなどのインタビューに応じ、安倍晋三政権によるアベノミクスについて「日本経済への期待を明るくした」との見方を示した。自らの後任会長に関しては製造業出身の経営者が望ましいとの考えを示した。
--アベノミクスをどう評価するか
「行き過ぎた円高の修正と株価回復で、日本経済の将来への期待を明るくした。ビジネスのための政治をしてくれる。東京株式市場で日経平均株価は大幅反落しているが、アベノミクスの副作用と考える必要はない。成長戦略を早く取りまとめて着実に実施に移すことだ」
--残る1年の課題は
「足元の明るい兆しを日本経済の本当に力強い、持続的な成長に結びつけていくことだ。政府に環境作りをやってもらい、実行部隊である経済界が企業活動を拡大するように取り組んでいく。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)など複数の経済連携交渉が一刻も早く妥結するようサポートし、財政健全化やエネルギー政策も提言する」
--政治献金はどうする
「経団連が会員企業に政治献金の斡旋(あっせん)をするという旗は降ろした。残り1年間の私の任期で変えることはない。献金は企業の社会的責任として個々の判断に任せる。経団連は企業活動をしている経営者の生の声を反映した提言活動を通して、政策本位で政治とつきあっていく」
--後任会長像は
「見識があって指導力のある経営者で、経団連の活動を率先してやっていく人が望ましい。グローバル企業で、直前に経団連副会長など役職を務め、かつ出身企業の会長・社長というところからまずは考える」
--どの業界がいいか
「あえて申し上げないが、モノづくりは日本の強みで、弱めることがあってはならない。日本のモノづくりは関連企業とのすり合わせが原点だ。各企業との協力関係が生まれてくるという意味で、モノづくりをなさっているトップに説得力がある」
--年齢は
「トップになる方は体力もあると思う。年齢には全然こだわらない。もっとも、これから政治家も若くなってくる。(会長も)若くて元気はつらつという方の可能性もある」(早坂礼子)