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音楽ネット配信じわり グーグルに続きアップルも参入

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音楽ネット配信じわり グーグルに続きアップルも参入

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 【ワシントン=柿内公輔】米IT各社が音楽配信サービスを拡充している。インターネットで楽曲を管理する「クラウド」型が主流で、いつでもどこでも好きな音楽が存分に楽しめる。スマートフォン(高機能携帯電話)など、モバイル機器の魅力を高めることが狙いだ。

 「(自分好みの)新しい音楽を探すなら、間違いなくベストの方法だ」

 アップルのクック最高経営責任者(CEO)が自信を示すのが、10日に発表した「iTunes Radio(アイチューンズ・ラジオ)」だ。ネット経由で200以上の「ラジオ局」から楽曲を配信するサービスで、米国内では今秋から開始する。ストリーミングと呼ばれるデータを逐次受信・再生する手法を用い、利用者の好みのジャンルに合わせた楽曲を流す。

 同様のクラウド型の音楽配信はパンドラ・メディアが先行しており、グーグルも5月に米国で導入した。アマゾン・コムは従来、CD販売が中心だったが、ネット経由の音楽配信も拡充している。1月からは、購入したCDの電子ファイルをクラウドで提供するサービスを始めた。ツイッターも4月、利用者のツイート(投稿)を分析して人気曲などの音楽情報を発信するサービスを米国や英国で始め、音楽事業に本格進出した。

 各社が音楽配信に力を入れる背景には、ネットとモバイル機器の急速な普及がある。アップルが音楽配信サービス「アイチューンズ・ストア」を始めたのは、10年前の2003年4月。パソコンなどにダウンロードした楽曲を携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」に移して持ち歩き、時間や場所を問わずに楽しむスタイルが若者の間などで定着した。

 その後、スマホやタブレット型端末など新たな通信機器を活用し、音楽配信を楽しむ利用者が増えている。米調査会社コムスコアによると、スマホ利用者の48%が音楽を聴いていると回答した。

 IT各社の音楽配信をめぐってはこれまで、レコード会社との摩擦が絶えなかった。だが、音楽配信市場の拡大を受け、アマゾンが大手レコード会社とライセンス契約を結ぶなど、「持ちつ持たれつの関係」(米IT大手関係者)になりつつある。

 ただ、先行した業者も黒字化に苦しむなど、実際に収益を上げるのは簡単ではない。ロイター通信も「企業の淘汰(とうた)が進むだろう」との見方を示している。

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