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5月訪日外国人、最高の87.5万人 円安・LCC新路線就航が奏功
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浅草・雷門の前で記念撮影する外国人観光客ら=19日、東京都台東区 日本政府観光局(JNTO)が19日発表した5月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比31.2%増の87万5000人と5月としては2008年の73万6000人を上回り、過去最高となった。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」で、為替が円安方向に振れた上、格安航空会社(LCC)の新路線就航などによる航空座席数の増加が数字を押し上げた格好だ。
観光庁の井手憲文長官は同日の会見で「このペースを続け、さらなる上積みを図りたい」と語った。5月の訪日客数は単月ベースで今年4月(92万3000人)、10年7月(87万8000人)に次ぐ過去3番目に多い。「昨年に比べ、どの通貨よりも円安」(井手長官)という為替要因が外国人の訪日意欲を駆り立てている。
5月の訪日客数が67.8%増の4万300人と急増したタイでは「円安のお得感から日本への観光客は4~5月とものすごく増えた」(現地旅行関係者)という。
日系企業に勤める20代女性は「日本はあこがれの国。サンリオのキティちゃんをお土産に買ったり、六本木や浅草、東京スカイツリーに行ったりするのは楽しい」と語る。
タイのほか、インドや台湾、香港、シンガポールなど10カ国・地域が5月として過去最高を更新した。最も訪日客が多い韓国も「福島第1原発事故による放射能汚染の風評被害が薄れてきた」(観光庁)ため45.5%増の22万8700人まで回復、10年以来の20万人超となった。
唯一不調なのが中国だ。昨年9月の沖縄県・尖閣諸島問題による日中関係悪化の影響から、27.2%減の8万1600人にとどまった。ただ6月に入り「旅行の予約状況に回復基調が出てきた」(ANAセールス)と明るい兆しもある。
1~5月の訪日客数を年率換算すると、今年は972万8400人と過去最高を更新するペースだが、政府が掲げる「年間目標の1000万人」(太田昭宏国土交通相)達成は微妙だ。
政府は今夏以降、東南アジア各国に対し訪日ビザの発給緩和を行うなど訪日客の上積みを図るが、最近の円高シフトが訪日客増加へのブレーキ要因になりかねない。