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インドネシア生保に出資 住生が780億円 アジア進出加速
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住友生命保険が、インドネシア国有銀行「バンクネガラインドネシア」の生保子会社の株式40%の取得を目指し、交渉に入ったことが25日、わかった。国内の少子高齢化の進行で大手生保の保険販売は伸び悩んでおり、高い経済成長が見込めるアジアへ進出する動きが今後加速しそうだ。
住友生命の出資総額は最大8億ドル(約780億円)となる見込みで、海外企業への出資額としては過去最大。早ければ来月にも株式取得を完了し、役員などを派遣する予定。
バンクネガラインドネシアは、1946年にインドネシア初の銀行として設立。現在、国内に1000以上の支店を持つほか、傘下に証券、生保などを保有する。住友生命は、銀行窓口での保険販売のノウハウを提供するなどし、積極的に同グループの経営に参画し、収益向上を目指す。
同社は、2005年に中国の生保事業に進出。昨年12月には、ベトナム保険最大手のバオベトホールディングスの株式を、欧州債務危機で事業縮小を進めていた英金融大手HSBCから約280億円で取得することで合意。今回で海外展開は3カ国目。
国内大手生保の海外進出をめぐっては、明治安田生命保険が、タイの大手生保「タイ・ライフ・インシュランス」の株式15%を約7億ドル(約680億円)で取得する方向で検討中だ。同社への出資は、住友生命も名乗りを上げていたが、出資金額で折り合いがつかず、最終的な交渉には至らなかったもようだ。
大手生保がアジア進出を急ぐのは、収益の大半を占める国内事業の鈍化が背景にある。国内計43社の個人保険の保有契約高(金額ベース)は1996年度をピークに減少。保険料の安いインターネット専業生保や損保系生保の台頭で競争は激化している。
アジアは若い世代の中間所得層の増加が今後も続くとみられる一方、保険の普及率は低い。生保各社がアジア戦略を強化するのは「将来、保険の需要が大きく伸びる可能性が高い」(ムーディーズ・ジャパンの川田兼司シニアアナリスト)ためだ。
住友生命と明治安田生命のほか、最大手の日本生命保険は2011年、インドの有力財閥であるリライアンスグループ傘下の生保に約480億円出資。第一生命保険も今月、インドネシアの大手金融グループ傘下の中堅生保「パニンライフ」への出資を決めている。