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カネボウ、対応遅れ認める 夏坂社長「病気と思い込み」 社員247人にも症状
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カネボウ化粧品は23日、肌がまだらに白くなったという被害報告を受け、医薬部外品の成分「ロドデノール」を含む美白化粧品を自主回収している問題で、顕著な症状が出たと申し出た利用者が19日までに2250人に上ったと発表した。症状が確認された利用者については、医療費や医療機関への交通費などを過去分も含めて回復まで負担する方針。補償の基準は今後検討する。
同日会見した夏坂真澄社長によると、肌がまだらに白くなる症状について問い合わせをしてきた人は19日までで6808人。このうち顔に明らかな症状が出たり、大きさで5センチ以上などの顕著な症状が出た人は2250人だった。これとは別にこの美白化粧品を使用していた社員のうち、247人にも症状がみられたという。
社内に夏坂社長を本部長とする「ロドデノール対策本部」を設置。日本皮膚科学会の協力を得て、原因究明や治療方法の早期確立を図る。また全国に50~150人規模で専任担当者を配置して症状の出た人を継続的にフォローする方針だ。
19日までに専用フリーダイヤルへの問い合わせは10万5000人近くに上ったほか、店頭での問い合わせも5万8000人以上となった。消費者のもとにあったとみられる約45万個のうち、8割の約36万個は回収。店頭在庫分も約58万個のうち50万個以上を回収した。
夏坂社長は症例の出た使用者が大きく増えたことについて、「驚いている。すべての方におわびしたい」と陳謝。2011年にあった当初の消費者からの相談については「(消費者の)病気という思い込みがあった」として、対応の遅れを認めた。
製品開発のプロセスを見直して再発防止を図るが、すでに同社の他製品にも買い控えが発生している状況。損失規模は不明だが拡大は必至で、経営に与える打撃は大きくなりそうだ。
夏坂社長は、自らの経営責任について「大変重く受け止めている。完治するまで対応するのが責任」として、現時点での引責辞任は否定した。