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【ステップアップ】転送コム 「クールジャパン」に一役

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【ステップアップ】転送コム 「クールジャパン」に一役

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 ■通販サイトの海外発送を支援

 政府による訪日促進活動や、2020年の東京五輪開催決定で、日本に関心を持つ外国人が増えている。円高などで伸び悩んでいた訪日外国人数も、年間1000万人の大台をうかがうところまで増えてきた。もっとも「日本ブーム」の果実を最大限に得るには、来日できない人が日本の商品を簡単に購入できる環境も必要だ。ネットプライスドットコム傘下の転送コムは、そうした海外からの物品購入を支援し、「クールジャパン」の伝道師にもなっている。

 インターネットの普及で通販サイトの利用が急増しており、経済産業省によると、足元のネット通販市場は9兆5000億円に達する。

 ただ、通販サイトの中には、費用や人的資源の限界から、海外の住所を入力できないようにして、海外発送に対応しないところが少なくない。転送コムはそうした事実に着目。海外に住む外国人や日本人による物品購入を支援し、発送手続きなどを肩代わりする一方、一定の手数料を得る仕組みを構築した。

 サイト利用者が購入した商品をいったん同社が委託先の倉庫で預かり、そこから日本郵政のEMS(国際スピード郵便)で購入者の元に届ける仕組み。利用者は事前に転送コムの会員登録を行い、倉庫の住所を取得して通販サイトの住所欄に記入するだけで、手続きが済む。

 手数料は重さと配送先で決まり、重さ0.3キロの商品をアジアから買う場合で1390円と、利用しやすい水準に抑えている。数日以内に複数のサイトで商品を買った場合なら無料で一括配送してもらうことも可能。購入できるサイトは300に及び、EMSが対応する84カ国に発送できるという。

 英語や中国語に対応したサポートセンターも運営し、利用方法の質問やクレーム対応にも電話とメールできめ細かく対応している。

 サイト側も、転送コムの無料バナー広告を貼るだけでお金を支払う必要はないため、最小限の投資で販路を拡大できる。

 直近1年で購入された商品の数は、初年度の20倍に急増。累計利用者数も23万人を超えた。20~30代の人が、デザインや質の良い衣類を買い求めるケースが目立つ。浜田祐介執行役員は「中国の利用者が最も多く、人気ブログで紹介されてさらに増えている」と話す。

 昨年12月には、同社がサイトを外国語に翻訳し、日本語が分からなくても買えるサービスを追加。ヤフーのオークションを海外から利用可能になった。

 転送コムは昨年秋、政府の訪日促進活動に協力。商品を発送する際に、日本を写真で紹介するカレンダーを入れ、魅力発信に一役買った。浜田執行役員は「クールジャパンにより、日本で買うこと自体をステイタスと考える人が多い。商品購入が増えれば訪日客の増加にもつながる」と強調する。(井田通人)

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【会社概要】転送コム

 ▽本社=東京都品川区東五反田1-21-13 ファーストスクエア五反田8階

 ▽設立=2008年7月

 ▽資本金=1億円

 ▽事業内容=海外在住者を対象にした日本の商品の購入支援

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