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【達人に聞く】BMW車販売のトップ営業マン・飯尾昭夫さん(4)
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■欠かせない細かな配慮
--来店してもらうことの大切を飛び込み営業で学んだ
「そうですね。飛び込み営業では1000件回ってカタログをもらってくれたのは1件で、2000件回って初めてご来店していただけるお客さまがいらっしゃいました。それだけ難しいわけです。ですから、いかに貴重な機会をいただいているかを営業マンは認識すべきだと思います」
--BMW車の営業で特に気を配ったことは
「BMWのようにグレードの高い商品を購入される方は、無駄なお金は一切使いません。その代わり、お金で買えないものでも、気に入ったものはどんなものでも欲します。例えば、BMWのノベルティー(グッズ)が欲しいというお客さまは少なくありません。ですが、今の営業マンはカタログならすぐに持参しますが、ノベルティーを欲しいと言われてもなかなか持参しなかったり、中には忘れてしまうケースもあります」
「ノベルティーは非常に大事なツールだと思っています。なぜなら、お金を払っても手に入らないものもあるからです。私はお客さまがノベルティーに興味を持たれると、忘れずに持参しました。すると、お客さまも必ず覚えていてくださるわけです。こうした細かい配慮を忘れてはいけませんね」
--お金の額で計れないものもあるということですね
「グレードの高い商品をご購入いただく方に共通して言えることは、洞察力や観察力など『人を見る眼』が備わっているように思えます。ですから嘘をつかず、プライオリティー(優先順位)をもたず、謙虚な気持ちで接すると、お客さまも本音で話をしてくれます」(ライター 金田雄一)
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(編集協力)近代セールス(www.kindai-sales.co.jp)
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【プロフィル】飯尾昭夫
いいお・あきお 青学大経営卒。丸紅モータース、日英自動車を経て、1984年BMWジャパン入社。BMW車の販売で日本一の営業マンとなり、累計販売台数は2400台以上。現在は自動車販売コンサルティング会社の飯尾カンパニー代表取締役。