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超電導リニア、JR各社が海外市場開拓を積極化 「最も素晴らしい技術だ」
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山梨県のリニア実験センターを出発するリニア車両 米国への超電導リニア技術の導入を目指す米企業のアドバイザーを務めるダシュル元米民主党上院院内総務らが16日、山梨県にあるJR東海のリニア実験線を訪れ、試乗した。
JR東海はリニアの米国での売り込みに力を入れており、米政界有力者に導入を働き掛けてもらう狙いだ。政府が高速鉄道などのインフラ輸出を成長戦略に掲げる中、他のJR各社も、相次ぎ海外市場開拓の体制強化に乗り出している。
新型車両「L0(エルゼロ)系」で、時速約500キロの乗り心地を体験したダシュル氏は試乗後、記者団に対し「陸上輸送で最も素晴らしい技術だ。ワシントンからボストンなどに導入できればいい」と高く評価。
同行したJR東海の葛西敬之会長は「東京(品川)-大阪間に加え、米東海岸でも実用化すれば国際標準の技術になる。リニア技術を日米協力のシンボルとして共有したい」と、輸出に強い意欲を示した。
人口減少などで国内輸送需要の成長が期待できない中、「持っている技術やノウハウで活躍の場を広げられる」(JR東日本の冨田哲郎社長)と、他のJR各社も海外のインフラ需要に熱い視線を向けている。
JR東日本は、来年春にも英国ロンドンに海外事務所を新設する。同社は、すでにタイの首都バンコクで2016年に開業予定の都市鉄道の保守点検事業への参画を決めるなど、海外展開の動きを強めており、単独で3カ所目となる海外事務所の設置で、鉄道プロジェクト参画に向けた情報収集活動を一段と拡充する。
JR西日本も6月、「国際戦略室」を新設。「海外の鉄道プロジェクトへの参画の可能性や海外への技術支援について検討している」という。
海外の鉄道市場は、新興国の需要などで07年の約16兆円から20年には約22兆円に拡大すると見込まれている。「技術が第三国に流出しないように防ぐ手立てが欠かせない」(SMBC日興証券の板崎王亮シニアアナリスト)などリスク管理の課題も多いが、今後は海外展開の成否が各社の成長を大きく左右しそうだ。