--8月下旬に原田泳幸前社長から経営を引き継いだ
「2カ月間ほど日本中を回り、店舗のスタッフや来店客に話を聞いた。強く印象に残ったのは競争環境の厳しさだ。最近は来店客数が増えていない」
--2004年から09年までも日本マクドナルドの経営幹部だった。日本のマーケットは変わったか
「日本人は『バラエティー(多様さ)』や『バリュー(価値)』が好きという基本的な部分は変わっていない。だが(弁当や総菜、冷凍食品などの)中食の人気が高まるなど、食生活のスタイルが大きく変化している。マクドナルドは『100円マック』や『えびフィレオ』など、新たな価値を常に先陣を切って提供して、2番手に大きく水をあけてきたが、競争相手が追随したことで優位な部分が少なくなった。いかに新たなバリュー・フォー・マネー(価格に見合った価値)を提供できるかが、今後の課題となる」
--具体的な戦略は
「われわれの強みを生かす。軸となるのは、まず商品だ。来店客には低価格を求める人も『プチぜいたく』をしたい人もいる。もう一度メニューの見直しを進めるほか、中心ターゲットの一つである家族連れ向けビジネスを強化する。子供用メニューの新商品の開発や、スタッフがトレーを運ぶ手伝いをするといったホスピタリティーの充実も鍵を握る」
--中食は強力なライバルだ
「宅配事業を強化する。拠点となる店舗を試験的に整備しており、(9月末で86カ所だった)拠点店舗を今年中に130カ所まで拡大する計画だ。サッカーの観戦をするグループから、仕事帰りで疲れた母親まで、マクドナルドで食べたいけれど店までは足を運べない人に、利便性を提供したい」
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【プロフィル】サラ・カサノバ
Sarah Casanova カナダのマックマスター大大学院修了。1991年マクドナルドカナダ入社。2004年日本マクドナルド執行役員マーケティング本部長。マクドナルドマレーシア・シンガポールのリージョナルマネジャーを経て13年8月から現職。カナダ出身。