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【家電Watch】韓国LG電子の白物戦略(上)ユニーク製品で世界一目指す

ニュースカテゴリ:企業の電機

【家電Watch】韓国LG電子の白物戦略(上)ユニーク製品で世界一目指す

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ソウル市内カンナム地区の一等地に構えられたLGの直営店  韓国のLGエレクトロニクス(LG電子)の白物家電部門が好調だ。日本ではあまりイメージがないかもしれないが、洗濯機では世界首位、冷蔵庫では世界2位のシェアを獲得。11カ国で、15製品を展開するグローバル企業に成長している。

 そのLGエレクトロニクスが、いよいよ日本の白物家電マーケットも視野に入れ始めた。今回、同社が日本のメディア向けとしては初めて、白物家電製品のプレスツアーを開催した。ホームグラウンドの韓国・ソウルで今後の展開を説明、さらに日本でも展開しているお掃除ロボット「HOM-BOT(ホームボット)」の開発者インタビューも行われた。家電Watchでは、前編・後編に分けて、その模様をお届けする。

 前編となる今回は、LGエレクトロニクスの現在の製品ラインアップ、今後の展開について紹介する。

 ◆国内のパイオニア

 現在のLGエレクトロニクスについて紹介する前に、そもそもLGエレクトロニクスとはどういう会社なのか、簡単に触れておこう。

 LGエレクトロニクスの歴史は古い。前身となるラッキー工業という会社は1947年創業で、当初は化粧品や洗剤などの化学製品を扱っていた。58年に金星社をスタートしてからは、化粧品の中身だけでなく、ケースも作り始める。当時はその高い技術が買われて、日本メーカーのラジオのカバーも請け負っていたという。

 ラジオカバーを作るようになってからは、中の仕組みについても、開発をスタートし、韓国製のラジオを初めて作った。洗濯機、冷蔵庫、テレビに関しても韓国製の製品を初めて出したのは同社で、韓国国内では、まさに老舗の家電メーカーだ。

 現在のLGエレクトロニクスという社名に変更したのは、1995年。LGという社名は、何かを略しているかのように思うかもしれないが、現在は、特定の言葉を略しているわけではない。LGという言葉には、例えば、Luckey Gold star(ラッキーゴールドスター)、Localization,Globalization(ローカリゼーション、グローバリゼーション)などさまざまな意味が含まれているという。

 現在は、50社超の関連会社があり、LGグループだけで8万人の社員を有する巨大組織へと成長。グループ全体の売り上げは年間10兆円にものぼるという。

 ◆日本と違う発想

 LGエレクトロニクスが、現在日本で白物家電として展開しているのは、一部の全自動洗濯機と、お掃除ロボット「HOM-BOT」のみ。これらの製品だけでは、LGエレクトロニクスがどういうメーカーなのか、想像しづらい。実際の製品を見せてもらったところ、日本の家電製品とは全く違う発想があふれていた。

 向かったのは、ソウル市内のカンナムという繁華街(カンナムスタイルという韓国の有名な歌でもおなじみ)。日本でいうと、銀座のような高級街にLGエレクトロニクスは専門ショップを構える。ショールームのような造りだが、製品を買うこともでき、フロアには専門知識を持ったスタッフが並ぶ。

 店頭に並ぶのはハイエンドモデルばかりで、デザインはもちろん、その機能もきらびやかだ。例えば、表面が鏡面加工されたまるで冷蔵庫のような大きな製品は、その名も「スタイラー」。スーツやシャツなどを掛けておくだけで、スチームでニオイを取ったり、ちょっとしたシワ取りもできるという。

 冷蔵庫は、ドアが2枚付いた「ドアインドア機構」を採用。これは、取り出す頻度の高い、飲み物専用の小さなドアだ。飲み物を出すときは、この小さなドアだけを開ければいいので、中の冷気が逃げずに省エネになる。

 掃除機には、独自のモーションセンサーを搭載。人間が動く方向を検知して、本体ホイールがその方向に進むという。その際ユーザーと、掃除機本体との距離は約1メートルが保たれる。

 ◆スピード感と独自性

 特筆すべきは、これらの製品がプロトタイプではなくて、全て実際に販売されている製品だということ。実は、この手のユニークな製品は、毎年ベルリンで開催されている世界最大級の家電見本市「IFA」でいくらでも見ることができる。しかし、それらの多くは開発段階のプロトタイプの製品で、実際の製品に反映されることは少ない。LGエレクトロニクスでも、今年のIFAでダブルドア冷蔵庫を出展、それと同じ製品が店頭に並んでいるというところに、同社のスピード感と独自性を感じた。

 「2015年までにホームアプライアンス(白物家電)部門を世界ナンバーワンブランドにすること」

 LGエレクトロニクスでは明確な目標を掲げている。本社のマーケティング部門でシニアマネジャーを務めるYong Sang Shin氏は、次のように語る。

 「われわれは、独自の製品展開によるグローバルナンバーワンを目指している。そのためには、Innovative(革新的)、Modern(最新)、Quality(品質)を維持することが必須。私たちが現在展開している製品は、これらのコンセプトに基づいたもの」

 ◆スマホ連携が必須

 また、今後の白物家電製品はスマートフォン(高機能携帯電話)との連携、すなわちスマート化が必須になるという。

 「全てのプロダクトをどうスマホにつなげていくか、というのは今最も重要視していることです。スマートであるというイメージをあげることが、ナンバーワンになるための近道だとも言えます。しかし、ただスマホとつなげればいいというわけではない。われわれが考えるスマート家電とは、利便性、性能、健康、省エネという4つのキーワードから成り立ちます」

 スマートコレクションと呼ばれる同社のスマート家電は、6製品を展開する。スマホで操作できるというのが、前提になるが、スマートコレクションはそれだけではなく、独自の機構を搭載している点が特徴だ。

 ドアインドアの冷蔵庫やお掃除ロボットのほか、6通りの動きで汚れを効率的に落とすドラム式洗濯乾燥機や、光ヒーターを採用したオーブンレンジ、スチームで汚れを落とす食器洗い乾燥機、ゴミ圧縮機構を搭載したサイクロン式掃除機などだ。

 「スマホとの連携機能としては、外部からの操作はもちろん、スマホを使った自己診断機能も搭載しています」

 これは、家電製品が発するいわゆるビープ音(家電製品の状況を通知するために発する音)をスマホで聞いて、製品の状態を判断するという。

 「最近の家電製品は、中の構造が複雑で、一般ユーザーから見たら、ブラックボックス化しつつある。ユーザーがもっと、中の状態を簡単に確認できるようになればよいと思ったのが、この機能を開発したきっかけです。将来的には、電源を入れるだけで全ての家電製品がつながって、ホームプログラムが構成できることを目指しています」

 今後の白物家電市場において、スマホとの連携はやはり避けては通れないようだ。(インプレスウオッチ)

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