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【午年に翔ける】第一生命保険社長・渡辺光一郎さん(60)

ニュースカテゴリ:企業の金融

【午年に翔ける】第一生命保険社長・渡辺光一郎さん(60)

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 ■ASEAN販売を中心に成長戦略

 --2015年度に最終段階の利益1000億円のうち3割が海外事業という計画は生命保険業界で突出する

 「大変大きな目標だが、一般産業でいうと海外で3~4割目指すのは当たり前で、リスク分散の意味合いからも当然目指すべき水準。保険販売は東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心に将来の成長をとる。ただ、豪州では生保を100%子会社化し、連結利益への貢献が如実に出た。新興国は成長度は高いが収益貢献に時間がかかるだけに、先進国への投資の視点も必要だ」

 --海外出資先との連携について

 「100%子会社のトップには役員待遇で本体の経営会議に入ってもらい、分野ごとにシナジー(相乗効果)を発揮させるための検討を始めた。例えば、インドでは銀行窓販、豪州ではコールセンターを通じたマーケティングなどが進んでおり、グループで横展開できないかという発想を持っている。日本のノウハウをすべて与えるというのは大きな間違いだ」

 --13年12月に新たな国内成長戦略を策定した狙いは

 「日本市場は、保険料等収入ベースではアジア全体と比べても規模が大きく、成長戦略は非常に重要だ。医療、介護、年金の視点ではまだ伸びる。国内は営業職員による販売が中心だが、コールセンターを通じて情報提供するアウトバウンド、保険ショップ、サービスアドバイザーなどの各チャネル(販路)がITツールを活用して情報を共有しながら連携し、シナジーを発揮するビジネスモデルを構築する。また、医療や介護など今まで特約という脇役だった第3分野を主力として前面に出す総合保障型の新商品も12月に発売した」

 --チャネル間での具体的な連携方策は

 「保険ショップをコールセンターのアウトバウンドの受け皿にしたり、(契約の事務手続きなど)保全事務が中心の内勤職員をサービスアドバイザーにして、営業職員や保険ショップと連動して顧客にアドバイスをしてもらうなど、さまざまな形で連携を進める」

 --銀行窓販事業のてこ入れは

 「これまでは変額年金など多額の危険準備金を積まなければならない商品の販売が中心で赤字を垂れ流してきたが、商品群を多様化して売れ筋の変化に機動的に対応できるようになり、預かり資産残高もいよいよ固定費をまかなえるレベルになってきた。来年度以降は黒字化が視野に入る」(万福博之)

                   ◇

【プロフィル】渡辺光一郎

 わたなべ・こういちろう 東北大経済卒。1976年第一生命保険入社。調査部長、取締役企画・調査本部長兼第一部長、取締役専務執行役員などを経て、2010年4月から現職。静岡県出身。

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