--4月から新たな中期計画がスタートする
「生命保険業界はより厳しい時代になってくるので、どんな状況でも持続的に成長できる基盤を整備する基本路線は現行計画と変わらない。主要チャンネル(販路)の営業職員については、業界で初めて四半期採用に踏み切っており、優秀な人材の確保や教育の充実によって顧客から信頼される営業職員網づくりがここにきてようやく軌道に乗ってきた。一方で顧客の意識が多様化していることもあり、銀行窓口や保険ショップでの販売などのマルチチャンネルも引き続き強化していく」
--販路の多様化という意味でインターネットでの販売に参入する可能性は
「営業職員による対面販売を基本とする大手生保がネットをやるのは自己矛盾がある。保険は商品内容が複雑なだけに簡単に理解できないかもしれないし、ネットで契約まで完結するやり方は難しいと思う。試してみるというのはメニューの一つとしてあるが、それに踏み切るかは別問題で、議論しないといけない」
--保険離れが指摘される若年層の取り込みについて
「対面営業では若手の営業職員を増やし、年齢の近い世代にアプローチしていくのが王道だ。ベテラン職員については、契約者の配偶者にもアプローチする所帯単位の営業を強化してきたが、もう少し突っ込んで子供にも広げる旗振りを新年度からしっかりやっていく。昨年12月に保険料の割安な個人年金保険を発売したのも若者向けの商品手当ての第一歩だ」
--海外進出をさらに加速するのか
「新規案件より既存の出資案件の地固めをする時期。中国の出資先は累損を一掃して配当がそろそろ実現しそうだ。ベトナムやインドネシアはまだ利益目標などを示せる段階ではないが、われわれの技術支援によって純資産価値や保有契約価値をいかに伸ばしていくかが大事になる。ただ、海外で商品開発、システム開発、保険数理など技術支援の実務をこなす人材が残念ながら十分とはいえないので、TOEICで一定の点数をとった社員に研修をして海外にほうり込むことなども考えている」
--運用利回りが契約者に約束する予定利率を下回る「逆ざや」が縮小しているが、利益還元策は
「契約者への配当や保険料を下げた新商品など既存契約者と新規契約者の公平性を保ち、バランスをよく見た上で考えていかないといけない」(万福博之)
◇
【プロフィル】佐藤義雄
さとう・よしお 九大法卒。1973年住友生命保険入社。徳島支社長、総合法人本部長、常務などを経て、2011年7月から現職。福岡県出身。