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黒田総裁「追加緩和考えていない」 物価目標2%達成に確信、“改革”に手応え
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日銀の黒田東彦総裁は8日、金融政策決定会合後に会見し、日本経済が消費税増税後も緩やかな回復を続けるとの考えを示した。昨年4月に量的・質的金融緩和を実施したが、「現時点で追加の金融緩和は考えていない」と強調。市場の一部で高まっている追加緩和観測を牽制(けんせい)した。発言の数々からは、1年間の“黒田改革”に対する手応えがうかがえた。
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消費税増税の影響について黒田総裁は会見で「3月までは駆け込み需要があり、4月以降はその反動が出始めている可能性が高い」との見方を示した。その上で夏場以降は「潜在成長率(0%台半ば)を上回る経路に戻る」として、増税の影響は限定的だと強気の姿勢だ。
黒田総裁の強気な発言の背景にあるのが「予想以上に改善している雇用環境」(黒田総裁)など、内需を中心に力強さを増す景気動向だ。実際、2月の完全失業率は3・6%と、6年7カ月ぶりに低い水準にある。日本経済の需要と供給力の差を示す需給ギャップは、内閣府によると平成25年は1・9%の需要不足だが、黒田総裁は足元で「ほとんどゼロ」と述べ、賃金や物価の上昇要因になると分析した。
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1日に発表された3月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、3カ月後の先行きに対する企業の景況感が大幅に悪化した。黒田総裁は足元の景況感が良い分「(消費税増税の)反動減を懸念して慎重になっている」と分析。その上で、大企業の26年度の設備投資計画がプラスになったことなどから「企業の中期的な見通しは強い」と述べた。
さらに、企業の1年後の物価見通しが平均1・5%上昇となったことについて「(企業が)中長期的に物価上昇率が高まっていくとみている」と説明した。
一方、黒田総裁はリスク要因として「新興国・資源国の動向などがあげられる」と述べたが、米国をはじめとする先進国の景気回復で「海外経済の下振れリスクも一頃に比べて低下した」と強調した。
ウクライナ情勢についても金融市場が「落ち着きを取り戻している」と語り、リスクは顕在化していないとの考えを示した。
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市場の一部で高まる追加緩和観測について、会見でも質問が相次いだ。だが、黒田総裁は2月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)が1・3%プラスと、9カ月連続で上昇していることなどを背景に「物価安定目標に向けて順調な道筋をたどっており、今、追加緩和を検討しているわけではない」と否定した。
その上で「必要であれば調整を行うスタンスに変わりはない」と繰り返し述べ、さらに「追加緩和の余地もあれば、逆の方向の余地もある」と言及し、柔軟に金融政策をかじ取りする方針を強調した。