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【フジテレビ商品研究所 優品ズームアップ】花王「クリアクリーン」シリーズ

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【フジテレビ商品研究所 優品ズームアップ】花王「クリアクリーン」シリーズ

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 ■顆粒で気持ちよく「歯みがきの質」向上

 歯みがき習慣が、歯や口の健康を保つ上での基本であることは広く認識されている。しかし、歯の隙間などには、どうしても歯垢(しこう)がたまりやすい。花王の「クリアクリーン」シリーズは、“砕ける顆粒(かりゅう)(清掃剤)”の働きで磨き残しの少ない歯みがきをサポートする機能を進化させてきた。

 ◆歯の健康意識の高まり

 歯みがき習慣の定着に伴って、日本人の歯の健康度は着実に向上しつつある。その証しともいえるのが、高齢者の残存歯数の増加だ。歯科疾患実態調査などを基に花王が行った推計では、1987年と2011年の比較で、60代前半で6本、70代後半で9.4本残存歯数が増えている。

 この20年の歯みがき剤のトレンドを見ると、消費者の歯みがきに対する意識が、単なる虫歯予防に止まらず、歯周病予防や歯の美白へと多様化・高度化してきたことも明らかだ。しかし、歯みがき習慣の定着やオーラルケア意識の高まりにもかかわらず、虫歯や歯周病の症状がある人の比率はむしろ高くなっている。残存する歯が増えれば、その分虫歯や歯周病の可能性が高くなるのは当然だが、歯みがきの質をさらに高める余地があることも確かだ。

 特に、“歯と歯の間”“歯と歯ぐきの境目”や治療した歯の“処置部と本来の歯の境界”などにたまりやすい歯垢の除去が重要な課題とされている。磨き残した歯垢内部では、2~3日で石灰化が始まり、やがて歯石として沈着する。ざらついた表面と、多孔質の内部構造を持つ歯石表面には新たな歯垢が形成されやすく、その歯垢がさらに歯石の沈着を促すという負のスパイラルに陥りやすい。

 直径200マイクロメートル(0.2ミリメートル)ほどの一般的なハブラシの毛先では、歯垢のたまりやすい隙間の奥の部分には届かない。また、歯の表面には“周波条”と呼ばれる幅約数十マイクロメートルの溝があり、この溝は歯の根元に近くなるほど多くなるため、歯と歯ぐきとの境目の歯垢除去をより難しくしている。

 ◆細かく砕ける技術開発

 ハブラシだけでは除去しにくい隙間の奥の歯垢をきれいにかき落とすために花王が開発したのが、歯みがき時に細かく砕ける“崩壊性顆粒”だ。1990年に発売した「クリアクリーン」で採用され、20年以上経過した今も花王の歯みがき商品のメーンブランドとして親しまれている。

 砕ける顆粒のアイデアは、清掃剤の粒径とハブラシの力を伝える効率の関係に着目することから生まれた。狭い隙間の歯垢を落とすためだからといって、粒径の小さな清掃剤だけを配合すると、ハブラシの力が効率良く伝わらず、歯垢を落とす力を十分に発揮することができない。

 ある程度の大きさを持った粒とそれが壊れてできた小さな粒が組み合わされることで摩擦力が増し、ブラッシング力を効率良く歯と歯の隙間や歯表面の小さな溝に入り込んだ汚れに伝えることができる。

 ◆ツルツル感に高い評価

 もっとも、開発当初に行った試用テストでは、今まで経験したことがない顆粒の異物感に“抵抗を覚える”という指摘も多かったという。しかし、それ以上に際立っていたのが、磨き終わった後のツルツル感に対する高い評価だった。

 最適な顆粒の大きさや壊れ方を、さらに実験を繰り返して追求しながら製品化が進められた。ハブラシの直径とほぼ同じ大きさの顆粒が、砕けると10分の1の程度になる。砕ける顆粒の開発には、粉末洗剤で培った造粒技術の寄与が少なくなかった。まさに、花王ならではの歯みがきといえる。

 14年度の商品でも、“体感”できる“楽しい”オーラルケアをテーマに、さまざまな提案がなされている。基本商品ともいえる「クリアクリーン」では、密着パウダー(清掃助剤)を増量して細かい隙間の歯垢除去力を高め、磨き上がりのツルツル感を向上させた。

 その他、着色汚れ除去に適した、表面がザラザラした「ホワイトリセット顆粒(清掃剤)」や着色汚れを浮かせて付きにくくする「リンゴ酸(清掃助剤)」を配合した「クリアクリーン ホワイトニング」や、働く部位の異なる2種類のフッ素成分を配合して虫歯を防ぐ「クリアクリーン ダブルプラス」、さらには、子供の歯に優しいソフト顆粒(清掃剤)配合の「クリアクリーン Kid’s」などがラインアップされている。

 ◆汚れ落としを明確に体感

 顆粒の効果をより明確に体感できる改良が施されたのが、「クリアクリーンEX」だ。配合されている「EX顆粒(清掃剤)」は、ハブラシに押されたときに、いったん変形してから砕ける性質を持っているため、歯との接触面積が増えて、効率的に歯垢を落とすことができる。少し硬めで大きな顆粒を加えて、より多様なサイズの隙間に対応できるよう、歯垢除去力の強化が図られた。「EX顆粒」の配合量も1.5倍に増量され、磨きはじめのしっかりした顆粒感が徐々に弱まっていく過程を通じて、歯みがきによる汚れ落としを体感できる。

 砕ける顆粒の物理的な機能に加えて、この体感は、“やらなければならない”歯みがきを“気持ちの良い、楽しい”歯みがきへ変化させる、重要な機能といえるのではないだろうか。

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 ■フジテレビ商品研究所

 「企業」「マスコミ」「消費者」をつなぐ専門家集団として1985年に誕生した「エフシージー総合研究所」(東京都品川区、従業員40人)内に設けられた研究機関。「美容科学」「食品料理」「環境科学」「商品」の各研究室で暮らしに密着したテーマについて研究を行っている。

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